行政視点
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復興のプラン
世界でも類を見ない直下型大地震であった阪神・淡路大震災。神戸市は、1日も早い生活再建を果たすため全力で取り組んでいましたが、前例がなく、「いつの時期に、どのような支援をすればいいのか」試行錯誤の連続。そこで、当時の経験が今後の参考になるように、震災後5年間に神戸市が行った取り組みを「生活再建7要素」に分類して紹介いたします。
事業実施後に「兵庫県生活復興調査」が行われたため、あくまで事後の分類にはなりますが、復興計画を立てる際の参考になさってください。
すまい
3.仮設住宅での生活支援
- 一時使用住宅入居者募集
- 1995年1月27日の第1次募集から大阪下分を含め6回、その間に常時募集を3回、高齢者・障がい者向け地域型仮設住宅の募集を2回行う。
- 応急仮設住宅管理
- 被災者が恒久住宅に移転するまでの間、一時的に居住の安定を確保するための応急仮設住宅を良好な状態で維持管理する。
- 応急仮設住宅建設
- 災害救助法に基づき、災害のため住家が減失した被災者のうち、自らの資力では住宅を確保できないものに対し、一時的に住宅の安定を図るため、簡単な住宅を仮設する。
- 応急仮設住宅撤去・敷地復旧設備
- 応急仮設住宅を撤去するとともに、敷地として使用した公園などの原状復旧を行う。
- 仮設住宅近隣住民感謝事業
- 震災後、長期にわたり応急仮設住宅入居者を支援していただいた仮設住宅の近隣住民の方々に、仮設住宅解消を契機に感謝の意を表する。
- 公営住宅特別交換(暫定入居)支援事業
- 公営住宅に入居が決まっていない仮設住宅入居者で、希望する公営住宅に入居できるまでの間、希望地域以外の指定された公営住宅に暫定的に入居(暫定入居制度)される方に、移転費を補助する。
- 公営住宅入居待機者支援事業
- 公営住宅の完成待ちをしている仮設入居者で、公営住宅などへの入居までの間、民間賃貸住宅などへ入居される方に、民間住宅などを借り上げて提供する事業に対して補助する。
- 恒久住宅入居促進(入居促進センター設置など)
- 応急仮設住宅入居者に対するバス見学会を実施するなど公営住宅応援支援を行い、また、入居促進センターを設置し、仮設住宅入居者への公営住宅の個別斡旋などを実施するとともに、よりきめ細やかな支援を行うため、行政組織を地区担当制に再編成する。
- 地域型仮設住宅での生活支援(生活支援員派遣、緊急通報システム)
- 生活支援員を派遣し、巡回による入居者の安否の確認、生活相談、緊急対応などにあたる。また、緊急通報システムを整備する。
- 地域型仮設住宅での配食サービス
- 自力での調理が困難な世帯に対し、配食サービスを実施する。
- 持家再建など待機者支援事業
- 公団・民間賃貸住宅入居予定又は持家再建予定の仮設住宅入居者で、一時的に民間賃貸住宅などへ入居される方に、その入居する住宅の家賃負担を軽減するために助成を行う。
5.資金の援助
- 県・市町単独住宅融資利子補給
- 県市町が住宅資金の不足する者を対象に特別に設けた住宅融資に対し、一定の条件で利子補給する。
- 住宅債務償還特別対策
- 被災市街地区での住宅などの再建時に、住宅の敷地を建築基準法に適合させるために道路中心線から2m後退した場合などに、前面道路などの整備に必要な費用の一部を助成する。
- 被災者住宅購入支援事業補助
- 住宅金融公庫の災害復興住宅資金融資などを受け、住宅を購入する被災者に対して利子補給を行う。
- 被災者住宅再建支援事業補助
- 住宅金融公庫の災害復興住宅資金融資を受け、住宅を建設する被災者に対して利子補給を行う。
6.総合的なすまい再建
- 建築コスト低減方策の検討
- 震災以降きわめて厳しい財政状況で、公共建築物の建築コスト低減に積極的に取り組む。
- 神戸市住宅3ヵ年計画
- 復興の総仕上げの時期であるとともに、21世紀にむけての過渡期であり、めまぐるしく変化する復興の状況、社会経済情勢の中で臨機応変に対応していく必要があり、戸数などの数量計画を定めず、施策展開の枠組み及び主要な取り組みについて定める。
① 恒久住宅への円滑な移行 ②福祉などとの連携 ③地域特性をふまえたすまい・まちづくりの総合的展開 ④増大するストックの有効活用・適正なマネジメント ⑤都市活力・魅力の創造 - 神戸市震災復興住宅整備緊急3ヵ年計画の推進
- 神戸市震災復興住宅整備緊急3ヵ年計画に基づき、公的住宅の先導的供給を推進する。計画戸数(民間住宅を含む)は、新規着工分 72,000戸、既着工分 10,000戸。
①公営住宅 16,000戸 ②特定優良賃貸住宅 6,900戸
③再開発系住宅 4,000戸 ④公団・公社住宅 13,500戸
⑤民間住宅 31,600戸(うち公的助成住宅4,600戸) - 神戸・復興住宅メッセの開催
- 耐震・耐火などの防災住まいづくり、個別の建替えや協調・共同建替えなど、被災市民自らの住宅再建について、民間企業の協力を得て総合的な相談に応じるとともに、住宅に関する情報の拠点とするため開催する。
- 市民のすまい再生懇談会
- 学識経験者、仮設住宅入居者代表、住民組織などの代表、ボランティア代表などで構成される「市民のすまい再生懇談会」を開催し、被災市民の生活再建方築の検討・推進を行う。
- 住宅供給ボランティア広告
- 被災者のために住宅を提供したいという善意の申出を、新聞折込を使ってお知らせする。
7.相談サービス
- 住宅再建相談所の運営支援
- 窓口相談や総合相談会を展開するとともに、住宅再建ヘルパーを派遣して、区画整理事業区域内などにおける民間活力による住宅の再建を支援する。
- すまい・まちづくり人材センターによる専門家派遣
- 市民や共同建替え、協調建替え及び街区単位などのまちづくりの検討を支援するため、「すまい・まちづくり人材センター」によるアドバイザー派遣及びコンサルタント派遣といった専門家派遣を行う。
- 総合住宅相談所の運営
- 住宅復旧・復興時の財産関係や建築技術などの問題に対応した各種の相談・指導、情報提供などを行う。
- ひょうご輸入住宅総合センター設置運営事業補助
- 輸入住宅に関する情報提供の場と、モデル住宅を併設する「ひょうご輸入住総合センター」の設置運営を補助する。
- 臨時宅地相談コーナー
- 宅地の復旧、防災工事を促進するため、宅地防災月間(5月)にあわせて相談コーナーを設け、融資の斡旋、現地での技術指導などを行う。
8.戸建住宅の再建支援
- 災害復興住宅特別融資
- 市内で自ら居住するための住宅を建設・購入又は改良する場合に、融資を行うことにより住宅の早期復興を支援する。
- 住宅新築資金貸付(災害)
- 市内同和地区における住民環境及び住宅情報を整備改善し、地区住民の自立を促進する目的で、地区に住んでいる震災により被害を受けた人が住宅を新築又は中古マンションを購入する場合に、市がその資金を長期低利で貸付ける。
- 定期借地権活用などによる自力住宅再建支援事業
- 被災者が、年齢・収入などの制約により、一般の融資制度の活用などでは住宅再建が困難な土地所有者などを対象に、住宅供給公社が土地を買い取り、住宅建設を行い、土地付再建分譲住宅、定期借地権付再建分譲、又は、定期借地権住宅として一括払い又は割賦の方法により分譲する。
9.集合住宅の再建支援
- 共同・協調建替えの推進
- 共同建替え、協調建替えの促進による良好な住宅再建を推進するとともに住環境の整備を総合的に進めるため、建設費などの一部を助成する。
- 小規模共同建替えなど事業補助
- 敷地規模、接道条件などで、国の補助制度の条件を満たさない、小規模な建替え、協調建替えなどを支援し、接道不良・狭小宅地の解消、建物の不燃化などを進め、防災性の高いまちづくりを進める。
- 被災マンション共用部分補修支援利子補給
- 被災分譲マンションの補修に要する費用が多額なものについて、共用部分補修における住宅金融公庫の災害復興住宅資金融資に対し、利子補給を行う。
- 被災マンション建替え支援利子補給
- 住宅金融公庫の災害復興住宅資金融資などを受け、被災した分譲マンションを再建する区分所有者及び住宅供給公社などが建替えを代行したマンションを購入する被災者に対し、利子補給を行う。
- マンション建替え支援
- 震災により被害を受けた分譲マンションの建替えを支援するため、建設費の一部補助などを行う。
- 民間住宅共同化支援利子補給
- 住宅金融公庫の被害復興住宅資金融資などを受け、小規模、不整形な敷地を利用した共同・協調化住宅を建設し、又はその住宅を購入する者に対し、利子補給を行う。
- 優良共同住宅建設促進
- 優良な住宅の建設促進を図るため、一定の建設基準を満たす民間などの共同住宅に対して建設費などの一部を助成する。
10.民間賃貸住宅の再建支援
- 若年世帯向け敷金補助
- 旧市街地に若年世帯を呼び戻し、人口定着をはかるため、1999年から2001年まで、民間賃貸マンションなどの敷金の一部を補助する。
- 被災者向けファミリー賃貸住宅建設促進利子補給
- 被災地域において、新たに被災者向けファミリー賃貸住宅を供給しようとする事業者(土地所有者など)を対象に、建設資金のうち住宅金融公庫などからの融資に対し、利子補給を行う。
- 民間賃貸住宅家賃負担軽減補助事業の運営
- 震災で住宅が滅失した被災者が賃貸する民間賃貸住宅などの家賃について、家賃補助を行う。
11.公営住宅の再建支援
- 改良住宅再建用仮設
- 阪神・淡路大震災により損壊した改良住宅を建替えるにあたって、従前居住者に対し、簡単な住宅を仮設する。
- 特定借上・特定目的借上公共賃貸住宅建設事業補助
- 震災による被災世帯に対して、低廉な家賃で良質な賃貸住宅を供給するため、国の特定借上・買取賃貸住宅制度及び特定目的借上公共賃貸住宅制度を活用して建設し、管理を行う賃貸住宅の事業者(土地所有者)及び入居者に対し、建設費などを補助する。
12.災害復興公営住宅の供給
- 災害公営住宅建設
- 震災により住宅を失った被災者を対象に、家賃負担の少ない2種住宅の整備を行う。3ヵ年計画での供給計画数6,000戸に対し、1995・96年の2ヵ年で6,319戸の発注を終え、98年度末までにすべて竣工する。
- 災害復興準公営住宅建設支援事業補助
- 震災による被災世帯に対して、適正な家賃負担で優良な賃貸住宅を供給するため、国の特定優良賃貸住宅制度などを活用して建設し管理を行う賃貸住宅(災害復興準公営住宅)の事業者(土地所有者)及び入居者に対し、建設費などを補助する。
- 災害復興公営住宅など空家入居者支援事業
- 震災による被災者が恒久住宅としての公営住宅空き家に入居するにあたり、浴槽・風呂釜の設置されていない公営住宅について、入居する被災者の入居当初の経費負担を軽減し、生活の安定と自立を支援するとともに、仮設住宅から恒久住宅への移行の円滑化を図るため、浴槽・風呂釜を設置して被災者に無償貸与する。
- 災害復興住宅募集
- 震災によって住宅を失った人を対象とする災害公営住宅について、県・関係市町・住都公団・住宅供給公社の各事業主体の協力体制のもと、一元化募集を行う。
- 災害復興特定優良賃貸住宅供給促進事業
- 震災により住宅を失った中間所得者向けの良好な賃貸住宅の供給を図るため、民間の賃貸マンションの建設に対して建設補助などの助成を行い、入居者が収入に応じた家賃の減額を受けられるように事業者に対して助成を行う。
- 特定優良賃貸住宅における若年世帯への支援
- 中間所得者向けの住宅である特定優良賃貸住宅において、若年人口呼び戻しの観点から、若年世帯に対して入居資格の緩和及び、入居者負担額の引き下げを行う。
- 民間借上賃貸住宅建設費補助(特定目的借上賃貸住宅を含む)
- 民間の賃貸マンションの建設に対して建設費補助などの助成を行い、これを神戸市が一括して借り上げ、震災により住宅を失った低所得の被災者に低廉な家賃で供給する。
13.社会的弱者への支援
- 高齢者住宅再建支援事業の運営
- 住宅再建にあたり、高齢のための融資などが受けられずに自己資金を取り崩して、自らが居住するための住宅を建設又は、補修した被災市民に対して再建費などの補助を行う。
- 高齢者住宅再建支援事業補助
- 住宅再建にあたり、高齢のため融資などが受けられずに自己資金を取り崩して、自らが居住するための住宅を建設・購入又は補修した被災者を支援する。
- 高齢者・障がい者向け居室など改修資金貸付
- 60歳以上の高齢者及び障がい者のために、専用居室、浴室、便所などの改修をしようとする場合に、資金調達が困難な方に対して、低利で貸付けを行う。
- 高齢者特別融資(不動産活用型)利子補給
- 再建意欲のある高齢者の住宅再建への積極的な支援を行うため、市町が信託銀行など金融機関と協力して、高齢者に自己所有地の担保力を前提として創設した高齢者特別融資(不動産活用型)に対して利子補給する。
- 高齢者の緊急ショートステイ
- 震災発生後、避難所に避難した高齢者で、寒く不便な避難所での生活により体調を崩し、また、一時的なADLの低下をきたすようになった要援護高齢者を、市内の老人ホームにおいて緊急ショートステイとして入所させ、当面の生活を支援する。
- 高齢者の緊急入所(緊急一時受入施設)
- 避難所において要援護者を抱えた家族にとって、介護が心身ともに大きな負担となっていることから、国民宿舎や民生局所管施設などの公共施設を活用して、要援護高齢者とその家族を含めた緊急一時受け入れ施設を開設する。
- 高齢者の定員外措置
- 緊急ショートステイ利用者の中で、老人ホーム入所措置が必要な高齢者を特例的に措置入所の取り扱いを行う。
- 災害復興住宅高齢者向け不動産処分型特別融資制度
- 震災により住宅に被害を受けた高齢者が、不動産を処分して償還することを前提に住宅を建築するのに必要な資金を融資する。
- 住宅改修助成
- 60歳以上の高齢者や身体障がい者手帳の保持者のいる世帯を対象に合わせて100万円を限度とする住宅改修資金の助成及び無利子融資を実施する。
- 児童養護施設、乳児院、母子生活支援施設への緊急入所
- 震災による要保護児童や母子家庭などの増加に対し、乳児院、養護施設、母子寮への緊急入所を行う。
- 障がい者の緊急ショートステイ
- 震災後、ほとんどの避難所では設備面で障がい者の対応ができないことにより生活上の問題が生じたため、福祉事務所で状況把握の上、障がい施設で緊急ショートステイによる受け入れを行う。
- 障がい者への定員枠を越えての入所措置
- 緊急ショートステイ利用者の中で帰宅などの目処が立たない障がい者について、厚生省と協議の上、市所管施設の定数枠を超えた入所処置を行う。
- 被災者向けコレクティブ・ハウジングなど建設費補助
- コミュニティを生活の根幹に捉えた新しい住まい方であるコレクティブ・ハウジングなど(福祉施設的な色合いの強いグループホームを含む)の建設に際し、共同居住空間の整備費などの一部を補助する。
14.宅地の整備
- 復興に向けた宅地供給の促進
- 藤原台、神戸リサーチパーク、六甲アイランド、西神住宅団地、西神住宅第2団地、神戸研究学園都市、ひよどり台第2期、押部谷第2団地。
- 民間被災宅地応急措置
- 阪神・淡路大震災により被害を受けた民間宅地の擁壁で人家などへの二次災害の危険性が予想されるものに対し、一定要件のもとで市が直接に応急措置を実施する。
- 隣地買増し、宅地規模拡大利子補給
- 震災により減失した住宅の再建にあたり、宅地が狭小なため隣接地の購入資金を借りる場合、その金利の一部を利子補給することにより、宅地規模の拡大を支援し、良好な住宅の再建を進める。
人と人とのつながり
1.コミュニティ形成支援
- いきいきライフサポート事業補助(情報サポーター)
- 地域見守り活動の充実により、災害復興公営住宅などへの移行に伴う孤独感や不安の解消を図り、新しいコミュニティへの参画を促す。
① 友愛訪問活動支援事業 ②情報提供事業 - 英文ニュースレター
- 海外並びに在日外国公館へ復興状況を伝えるために、1995年から翌年にかけて8回発行。
- 元気アップ花壇事業
- 復興住宅などを対象に移動園芸教室の開催、花壇の設置、花苗の配布を行い、新しい住民によるコミュニティ形成を促進する。
- 合同作業学習の推進
- 中学校障がい児学級に在籍する生徒が合同作業を通して、自立に向けての基礎的態度・習慣・技能などの確立や人間関係の拡大を図り、集団への適応性を高める。
- 高齢世帯支援員の派遣
- 一般災害公営住宅などに入居する高齢者・障がい者で見守りが必要な者に対して、閉じ籠もり防止や安否確認を行うとともに、コミュニティづくりの支援、入居者間の相互交流により恒久住宅への円滑な住み替えと自立支援を図る。
- 子育てコミュニティ育成事業
- 各区社会福祉協議会に配置した子育てコミュニティ推進員と主任児童委員、児童館が協力してコーディネート役となり、子ども会や自治会など地域団体に働きかけ、父親クラブの創設や地域団体による児童館の日祝日などの開放を進め、地域ぐるみでの子どもの健全区制を推進する。
- 子ども会育成
- 子ども会は、集団活動を通じて子どもの自主性、創造性、社会性を育むため、それぞれの地域で さまざまな児童健全育成活動を行っている。こうした子ども会に対し活動助成を行うとともに、指導者の養成を行う。
- コミュニティ・インストラクター派遣制度
- 地域活動において経験、知識、技術などを有している市民をコミュニティ・インストラクター(地域活動指導委員)として登録し、地域の団体へ派遣することにより、地域活動の活性化と相互交流の促進を図る。特に、震災に伴う新しいコミュニティ育成のため積極的に派遣する。
- コミュニティ・セミナーの開催
- 新しく住民自治組織のリーダーとなった人を対象に、セミナーを開く。
- 災害公営住宅入居予定者事前交流事業補助
- 災害公営住宅入居予定者を対象とする事前交流事業を支援し、入居不安を解消し、早期に良好な人間関係を形成できるよう支援する。
- 市民交流会
- 仮設住宅入居者を中心とする被災者と、それを支える市民、ボランティア団体、行政がそれぞれの立場で、意見を交換する場として自主的に運営されている「市民交流会」に対し支援する。
- 住宅復興の集い
- 建設省の「住宅月刊10周年記念事業」を誘致し、各種イベントを通じて住宅復興の経過と現況を報告し、全国への感謝の意を表す。
- 市民のつどいの開催
- 「慰霊と復興のモニュメント」の完成にあわせ、各市民団体、NPO団体が連携して行う震災5周年記念行事を支援する。
- 小地域見守りネットワークの設置
- 民生委員、友愛訪問ボランティア、ふれあいまちづくり協議会などの定期的連絡会を開催し、見守り活動の推進や閉じこもり防止対策、日常生活支援活動について、情報の共有化、各関係機関への連絡などを行う。
- シルバーハウジングへの生活援助員派遣
- 災害公営住宅において、シルバーハウジングを市営・県営併せて2,196戸(1995年以降分)を新規整備することに伴い、生活援助員(ライフサポートアドバイザーLSA)を派遣し、巡回による入居者の安否確認・生活相談・緊急対応などのほか、コミュニティづくりや地域とのつながりに重点を置いた活動を行う。
- シルバーフレンド訪問
- 被災したひとり暮らしの高齢者などが孤独感を抱かず生きがいをもって生活ができるよう、シルバーフレンドによる戸別訪問を実施する。
- 被災市民が仮設住宅からの円滑な自立、安心感の持てる生活再建を進めるとともに、仮設住宅団地内でのコミュニティの保持を図るため、きめ細やかな情報提供、生活相談や支援、関係機関との連絡調整を行う。
- 「生活復興県民ネット」設置運営事業などの補助
- 各種団体、ボランティアグループ、企業などが被災者の生活復興に向けた幅広いエネルギーの連携と結集を図ったネットワークとしての「生活復興県民ネット」の設置、運営や被災者の社会参加の推進と生きがい創造を支援する事業に対して補助する。
- 生活復興相談員の配置
- 被災市民が仮設住宅から恒久住宅へ円滑に移転し自立した生活を再建できるよう、きめ細やかな情報提供や生活相談、支援、関係機関との連絡調整を行う。
- 地域福祉活動コーディネーター配置
- ひとり暮らしの高齢者などの方が恒久住宅に移転し、新たな地域で互いに助け合い安心して暮らしていけるよう、コミュニティづくりの支援を行う。
- トライやる・ウィーク
- 中学2年生全員が日常の学校生活を離れ、地域や自然の中で主体的な体験活動を通じ人として豊かなこころを育み、同時に地域の教育力を目指す。
- 被災商店街コミュニティ形成支援事業補助
- 被災商店街などが空き店舗・空き地を活用したコミュニティ空間を形成する共同事業に助成する。
- ひとり暮らし老人友愛訪問
- ひとり暮らし高齢者の安否確認や話し相手となるため、友愛ボランティアによる訪問活動を行う。
- 福祉電話の設置
- 65歳以上で低所得のひとり暮らし老人や低所得世帯の外出困難な重度障がい者及び重度聴覚言語障がい者に対して、安否確認、緊急連絡、相談などを行うために、福祉電話を設置する。
- ふれあい給食
- 65歳以上のひとり暮らし老人に給食サービスを実施する団体・ボランティアグループに対し、運営費、光熱水費、ふれあい交流費などを助成する。
- ふれあい交流事業
- 災害復興住宅への入居に伴い形成される新しいコミュニティでの住民相互の交流や助け合い、周辺地域との交流を促進するため、広く入居者を対象としたウェルカムパーティーや茶話会などを実施する。
- ふれあい推進員制度の創設
- 民生委員・児童委員などの福祉関係団体との協力・連携を図りながら、仮設住宅入居者の安否確認や友愛訪問活動の推進などを行う「ふれあい推進員」を配置し、仮設住宅での地域見守り活動を実施する。
- ふれあいセンターの設置・運営
- 仮設住宅におけるコミュニティ形成の場や、ボランティアの活動拠点として、ふれあい交流の場を提供し、仮設住宅入居者の生活支援を行う。
- ふれあいのまちKOBE・愛の輪運動
- 福祉に関こころのある市民・企業などに対し、活動の場の紹介や情報提供などを行うボランティア情報センターを運営するとともに、小学校高学年の児童を対象とした「親子ペア福祉体験学習」、中学生、高校生を対象とした宿泊型の「中学・高校生介護体験学習」などを実施し、福祉教育の積極的な推進を図る。
- ふれあいのまちづくり
- 市内各小学校区での地域福祉センターの整備、ふれあいのまちづくり協議会の育成、地域福祉活動への支援を行い、地域社会における各種の福祉活動、交流活動を促進する。
- 防災福祉コミュニティ推進
- 高齢者、障がい者をはじめすべての市民が地域社会の中で安心して暮らせるよう、地域福祉活動と地域防災活動の連携を図りつつ、両活動に積極的に取り組む防災福祉コミュニティの育成を行う。
- 老人クラブ育成
- 高齢者相互の親睦を深めることを目的として、教養の向上、健康の増進、奉仕活動、地域社会との交流などを行う老人クラブを育成し、その運営・活動に対し助成する。また、神戸市老人クラブ連合会が行っている機関紙発行、セミナー、美術作品展などの活動にも助成する。
2.コミュニティ活動支援
- 学校開放事業の推進
- 新・都市環境基準に基づき、学校の運動場、体育館、プール、市民図書室、教室、幼稚園の園庭を開放する。
- 元気アップ自立活動補助
- 被災地における復興に向けた被災者自らが行うグループ活動に対して、補助金を交付する。
- 神戸市PTA家庭教育アカデミー
- 子どもたちのこころ豊かな成長と限りない幸せを願って、大人として自らを高め、生涯学習ボランティアとして学校教育・家庭教育支援の実践活用に取り組む新たな地域のリーダーづくりを目指す。
- KOBEまなびすとネット(生涯学習市民講師登録制度)
- 豊富な知識・優れた技術や才能・ボランティア活動への意欲を持つ市民を登録し、市民グループに紹介することで、市民の学習成果の地域への還元を図る。
- コミュニティ相談センターの運営
- 住民自治組織の活動を推進し、地域のコミュニティを育成するための支援を実施することにより、自主的な地域活動の振興を図るとともに、住民自治組織の健全な発展を促進する。住民自治組織の活動についての相談、地位活動に関する各種情報の収集及び提供、印刷サービスの提供など。
- コミュニティ放送の設立支援(FMわいわい・FMムーブ)
- より地域に密着した情報を発信できるコミュニティFM局の開設を支援し、災害時にきめ細やかな生活情報を発信できるとともに、平常時のコミュニティ形成促進に資する。
- 自主学習グループへの助成
- 高齢化・防災・環境などの社会的・現代的課題などの学習活動を行うグループへの助成を行うことで、地域での人材育成・組織づくりを図り、地域のまちづくりにつなげていく。
- 地域学習の推進
- 地域の人的、物的な教育資源を活用しながら、体験的な地域学習を進めるなかで、まちづくりに関こころを持ち、復興の歩みを肌で学び、神戸を愛するこころを育てる。
- 地域集会所再建費補助
- 自治会などの設置した地域集会所で、震災により被害を受けたものについて、建設・修繕などの費用の一部を補助する。
- 地域の核となる学校づくり
- 中学校区での「ふれあい懇話会」の開催、新しいまちづくりに貢献する教育の推進など。
- 被災地域コミュニティプラザ設置運営事業補助
- 民間復興住宅に建設する高齢者・障がい者などを支援する福祉コミュニティづくりの推進拠点施設「復興住宅コミュニティプラザ」の設置費などに対し補助する。
- フェニックスステーション設置運営費などの補助
- 被災地域の地域住民をつなぐ核として活動するフェニックス推進員の設置及び、同推進員を中心とした地域の人的ネットワークとしてのフェニックス・ステーションの活動に対し補助する。
- 復興住宅コミュニティプラザ設置運営事業補助
- 入居者相互のふれあいや助け合いを支援し、地域福祉やボランティア活動の拠点となる「コミュニティプラザ」の設置・運営に対し補助する。
- 復興地域コミュニティ拠点設置事業補助
- 自治組織などが行う、集会所などの仮設建築物の建設による地域コミュニティの拠点整備に要する経費を補助する。
- ふれあいセンター設置運営事業補助
- 仮設住宅建設で、高齢者などの心身のケアやふれあい交流の拠点として設置されている「ふれあいセンター」の運営に補助する。
- 民生委員児童委員活動
- 民生委員法により、厚生大臣が委嘱し、任期3年の特別職の地方公務員として、自主性・奉仕性・地域性を3原則に活動する。活動は関係行政機関に対する協力活動と民間のボランティアとしての自主活動の2つに大別でき、この両活動を通じて市民の福祉増進に努める。
3.ボランティア・NPOへの支援
- いきがい「しごと」づくり事業(コミュニティ・ビジネス支援)
- 被災高齢者などの生活再建を支援するとともに地域コミュニティの活性化を図るため、いきがいとしての「しごと」の場、機会を提供し、先験的・実験的・開発的な事業を展開しているボランティアグループなどに対する助成を行う。
- 各区ボランティアセンター事業
- 各種情報の提供、ボランティア講座の開催、登録や活動紹介などの事業を展開し、被災者の多様なニーズにきめ細かく対応する活動を支援する。
- 災害復興ボランティア活動補助
- 高齢者、障がい者などを対象とした組織的かつ専門的で継続性のある活動を行うボランティア団体に対し、活動経費の一部を助成する。
- 市民活動支援
- 市内で活動するボランティア団体・NPOなどを支援するため、活動拠点を提供する。
- 市民活動支援調査
- 市内で活動するボランティア団体・NPOなどについて、活動内容、組織や活動上の問題点などに関する実態を把握し、その調査結果を踏まえて、資金・場所・情報・人材をはじめとした基本的な活動資源に対する支援策などを検討する。
- 青少年育成地域活動への助成
- 仮設住宅設置地域・災害復興公営住宅設置地域を担当する青少年問題協議会支部に対して、活動助成を拡充し、各住宅に居住する子どもたちを含めた支部活動を促進する。
- 福祉ボランティア教育の推進
- 震災体験を経て、子どもたちに根づいた福祉やボランティアのこころをさらに育むため、校外学習などの体験重視や積極的に自ら進んで他社との関わりを図る教育に生かしつつ実施する。
- ボランティア活動助成
- ボランティア活動を支援するための各種助成を行う。
- ボランティア情報システム構築
- 全市的ボランティア情報の共有とボランティアの区間調整を行うため、神戸市社会福祉協議会ボランティア情報センターと各区ボランティアセンターを結ぶシステムを整備・運用する。
- ボランティア情報センター事業
- 福祉分野での就労に関する相談、情報提供や、ボランティアに関する広報・啓発・企業・労働組合などとの連携、こうべボランティア情報システムを活用した各区ボランティアセンターの支援など全市的なボランティア活動の振興を図る。
- ボランティアシンポジウム開催
-
・1995年8月「新しいコミュニティづくりとボランティア」
・1996年2月「ボランティア活動と地域のネットワークづくり」
・1997年2月「震災から2年、これからのボランティア活動を支えるものは」
4.マナー啓発
- アイドリング・ストップ運動の推進
- 市民・事業者と一体となって、不必要なアイドリングを減少させることにより、自動車から排出されるCO₂、NOなどの抑制に努める。
- 違法駐車など防止条例の運用強化
- 「神戸市違法駐車などの防止に関する条例」で指定する「違法駐車など防止重点地域」や「違法駐車など追放推進地域」で違法駐車など追放のための指導・啓発を行う。
- 環境教育の推進
- 環境教育に関する情報の収集整備や人材の育成を図るなど、市民の環境学習のための条件整備に努める。また、市民啓発をより一層推進し、自主的な環境保全活動への取り組みを促進する。市民の水辺事業、ふれあい環境学習事業、KOBEこどもエコクラブ事業など。
- ごみのポイ捨て禁止条例の制定・運用
- 「ポイ捨て禁止条例」の周知徹底を図り、実効性のあるものにするため、啓発活動を行うとともにポイ捨てを防止するための環境づくりを行う。
- 美緑花神戸まちづくりの推進
- 美しいまちとして神戸を復興させるため、市民、事業者と一体となって美化・緑化・飾花の総合的な推進を図る。
まち
1.まちづくりの推進
- 街区共同再建
- 狭隘道路、狭小宅地などにより自力再建が阻害されている街区を対象に、生活道路整備と住宅復興を一体的に進める。
- 河川緑地軸整備
- 河川沿いの公園緑地を整備することにより、河川・道路などと一体となった年の緑地軸を形成し、防災ふれあい河川などとも連携した整備とする。
- 学校ブロック塀撤去・緑化
- 地震などによる倒壊防止のため公社外周のブロックやコンクリート塀を撤去し、フェンスや生け垣に変える。また、植栽をすることにより、1994年まで実施されていた「花と緑の学校づくり」事業に引き続き、開かれた学校づくりを目指す。
- 狭隘道路環境整備事業
- 幅員4m未満の狭隘な公道に面した住宅などの再建にあたり、建築基準法第42条第2項の規定などにより、後退した用地を寄付で受け、良好な住環境と道路環境の整備を行うため、分筆費用、舗装費用などを負担する。
- 近隣住環境計画制度
- 地域の特性を踏まえ、市民にとって身近な「向こうの3軒両隣」程度の単位から規制誘導による総合的なすまい、まちづくりを展開する。
- 組合などの区画整理事業
- 西北神地域における無秩序な市街化を防ぐとともに、良好な住宅地の供給を図るため、土地区画整理事業を施行する土地区画整理組合及び住宅・都市整理公団に対して、公共施設整備の観点から補助する。
- 組合などの再開発事業
- 民間エネルギーを活用して、特に被災市街地の計画的な整備、土地の合理的かつ健全な高度利用の促進、都市機能の更新及び生活環境の改善を図る。
- 公共施設・民間建築物への福祉的配慮指導
- 都市施設整備基準に基づき、一定の建築物などに対して助言、指導を行うほか、福祉配慮のための改修などに対して資金融資を行う。
- 神戸エコカーレンタル事業の促進支援
- 地球にやさしいエコカーの導入促進を図るため、エコカーレンタル事業を支援し、市民、事業者が、気軽に利用できる機会を提供するとともに、市内の観光資源とタイアップすることにより、観光都市神戸の復興に貢献する。また、市自らが積極的に公用車への導入を図る。
- (仮称)神戸震災復興記念公園事業
- 震災による犠牲者の霊を慰め、市民のこころを癒し、また、震災の記録を継承する場とすると共に、被災地復興のシンボル空間となる記念公園の設置に向けて事業化計画の策定行う。
- 神戸都心地区総合整備計画策定調査
- 東部新都市において、土地区画整備事業などの様々な事業手法の導入について検討を行う。
- コンパクトシティ推進調査(21世紀にむけたまちづくり調査)
- 神戸の持続可能なまちづくりにむけた新たな都市運営の考え方の一つであり、地域。生活者重視の視点に立った「コンパクトシティ構想」(個性豊かで自律的な生活圏がネットワークする都市)の推進を図る。
- 災害時市民開放井戸登録制度
- 市民、事業所、工場などの井戸のうち、災害時に一般的に協力が得られる井戸を登録し、周辺住民の生活用水を確保するとともに、市民の防災意識の高揚を図る。
- 細街路整備
- 密集事業地区内において、災害に強いまちづくりを進めるため、建物後退に合わせた道路整備に対する支援を行う。
- 市街地空き地有効活用事業
- 旧市街地を中心とする被災地で、暫定的に空き地を活用して児童の遊び場、憩いの場を確保する。
- 市街地総合整備
- 大規模な被害を受けた大道周辺地区において早期の復興を図るため、都市高速道路2号線の事業推進に併せて、受皿住宅、共同住宅の建設など総合的な住環境整備を図る。
- 市街地における住宅・住環境の整備
- 新長田市街地再開発事業、舞子市街地再開発事業、組合など再開発事業、市街地総合整備事業(大道周辺地区、真陽地区、真野地区)、浜山地区整備事業、都市改造事業(東灘山手地区、河原地区、上沢地区、三宮東地区)、大丸町の整備事業。
- 市民安全まちづくり大学の創設・運営
- 地域において安全で安心なまちづくりを担うことのできる人材の育成とそれによる安全で安心なコミュニティの発展を目指すため「市民まちづくり大学」を創設・運営する。
- 住居表示整備
- 街区表示板についてローマ字併記のものに再整備を行い、併せて、震災で破損・滅失したもの、老朽化したものについても再整備を行う。
- 住宅再建型宅地整備事業補助
- 住宅などの再建時に建築基準法に適合させるために行う私道の整備に対し、工事費の一部を補助する。
- 従前居住者用賃貸住宅整備事業
- 住宅市街地整備総合支援事業区域において、土地区画整理事業などの震災復興事業の実施に伴い、住宅を失う市民に対する賃貸住宅を整備する。
- 彫刻の整備
- 震災で損傷した市内の彫刻の点検を行い、被害状況により補修及び撤去を行う。
- 東部新都心整備事業
- 市街地東部臨海地域における土地利用転換の動きに併せ、新たな都市機能の導入とウォーターフロント地域としての整備を図るとともに、市街地住宅・産業など各種都市機能の受皿となる市街地復興の先導的役割を担うプロジェクトとして総合的に整備する。
- 都市景観形成の推進
- 魅力スポットの創出、戸景観・ポイント賞、景観形成市民団体への支援など。
- 南北広域交通軸計画調査
- 南北交通需要を円滑に処理し、都市交通の高速性・非常時の代替性を確保するため、南北の広域幹線道路のルート構造などの検討・調査を行う。
- 「光のまち神戸」復興街灯新設
- 震災によりまちの灯りが失われたことから「光のまち神戸」の復興を目指し、緊急的に街灯の整備・拡充を行う。
- 被災民間防犯灯復旧費助成事業
- 被災した民間防犯灯の早期復旧を促進するため、復旧費の一部を助成することにより、「光のまち神戸」を再現する。
- 人と自然との共生ゾーン形成
- 地域農業の振興とあわせ、農村地域における秩序ある土地利用の推進、自然環境や農村文化などの地域資源の保全と活用を図りながら、人と自然とが共生できる緑ゆたかな活力ある農村づくりを目指す。
- 人にやさしい福祉と安心のまちづくりカルテ作成
- 「人にやさしい福祉と安心のまちづくり」の全市的な展開にあたり、公共公益施設や不特定多数の人が利用する施設などのバリアフリー化の状況を、障がい者・高齢者・子どもの視点から点検した調査結果と地理情報システムを連動させたデータベースを作成する。また、障がい者や高齢者の外出支援のため「福祉ガイドマップ」を作成する。
- 人にやさしい福祉と安心のまちづくり指針策定
- すべての人が生涯を通じて快適で安心できる生活を送れるよう、福祉と防災の両面に配慮した総合的なまちづくりを推進するための基本的な方向性を示す。
- 人にやさしい福祉と安心のまちづくりモデル地区推進
- 東部新都心、西部副都心をモデル地区として福祉と防災に配慮した総合的なまちづくりを推進するため、地元住民や高齢者・障がい者などの幅広い市民の参賀を得て、推進委員会を設置し、プランを作成する。
- 兵庫地区復旧測量
- 兵庫地区における、道路復旧のための測量を行う。
- 復興関連街路築造
- 東西・南北の防災幹線道路及び避難路の整備を行うとともに、延焼遮断帯を確保し、良好な市街地の形成・防災機能の向上を図る。
- 復興調査
- 災害時に避難、救助、交通・通信の拠点となる防災公園・広場などを中心に周辺の街路・街区整備の在り方について調査・検討を行う。
- 復興土地区画整理事業
- 鷹取東第1地区など10地区で区画整理事業を進め、また、湊川町1・2丁目地区など2地区で区画整理事業を施行する土地区画整理組合に対して補助する。
- 復興土地区画整理事業などの融資利子補給
- 震災関連の土地区画整理事業及び市街地再開発事業により、清算金を支払うことに権利者などの不安を解消し、事業の円滑な推進を図る。
- 復興市街地再開発事業
- 六甲道駅南地区・新長田駅南地区において、防災道路・広場などの公共施設の整備、良好な住宅の供給を行う。
- 復興促進区域まちづくり支援
- 復興が遅れている被災地域での住宅再建・建物共同化及び、協働化まちづくりのための誘導方策を検討し、地元の気運に応じた支援策を提案する。
- 復興埋蔵文化財調査
- 阪神・淡路大震災にかかる復旧・復興事業に関し、埋蔵文化財の適切な保護を図るために、発掘調査が必要な場合、事業者の費用負担の軽減を図り、調査費用を公費で負担する。
- 復興まちづくり支援事業補助
- 市街地復興の計画づくりや実施にあたり、住民主体のまちづくりを推進するため、アドバイザーやコンサルタントの派遣及び、地元のまちづくりグループ活動などに対し補助する。
- 文化財修理資金融資利子補給(1995年のみ融資枠を引き上げ)
- 国・県及び市指定物件などの所有者に対して、経済的負担を軽減するため保存修理に対して利子補給を行い、確実な文化財の保存を図る。
- まちづくり情報バンクの整備
- 復興情報などまちづくりに関する様々な情報を収集し、インターネットなども活用して誰にとってもわかりやすいまちづくり情報の提供を図る。あわせて市民、事業者、行政間の情報によるネットワークづくりを図り、まちづくりセンターを中心に交流の場をつくる。
- まちづくりスポット創生事業
- 再建が進まない未利用空地を市が借り上げ地元に貸与、整備費・管理費を助成して、コミュニティ広場・防災空地・魅力スポットなど地元主催の自由な空間づくりを支援する。
- 魅力スポットの創出
- 街路事業により、道路用地として買収した土地のうち未供用部分や、市街地の中の未利用地を、まちづくりの活動のなかで暫定施設として整備し、まち並みにゆとりと潤いを演出し市民憩いの場とする。
- 水環境の保全・創造計画策定・フォローアップ
- 失われた水辺を復元・創造するなど、水環境の保全・創造のための施策を取りまとめた行動計画を策定し、施策を計画的に推進するとともに、各種調査に基づき、その効果を把握し、施策のより一層の展開を図る。
- 民間防犯灯復旧費補助
- 自治会などが設置、管理する民間防犯灯の復旧工事に対し、その費用の一部を補助する。
- 民有地緑化推進事業(生垣助成)
- 緑豊かなまちの復興と市民生活の再建に配慮して、震災復興促進区域、半壊以上の戸建住宅、同促進区域の小規模共同住宅の助成を拡大する。
2.公共建物の再建
- 仮設教室建設
- 被災した学校園の建替え・補修がなされるまでの間及び避難住民の収容に伴う教室の不足に対応するため、仮設教室を建設する。
- 学生寄宿舎建設促進利子補給
- 被災地域において、新たに学生向け単身世帯用賃貸住宅を供給しようとする事業者(土地所有者など)を対象に、建設資金のうち住宅金融公庫などからの融資に対し利子補給を行う。
- 神出自然教育園設備
- 近年、自然体験や労働体験などの体験学習の重要性が増しているなかで、子どもたちが自然の中で体験学習が行えるよう、宿泊体験も可能な「自然体験学習館」や「植物実習館」の建設など、園の整備を進める。
- 公共建築復興基本計画の策定
- 震災における公共建築物の被害状況を踏まえ、今後の公共建築の在り方に関する基本計画及び指針について、構造計画及び施設計画、設備計画、施設の維持管理や運営などの総合的な観点から、実務的かつ技術的な検討を行い、策定する。
- 神戸国際会館の再建
- 株式会社神戸国際会館が再建のために行う新株発行に対し、出費比率に応じた増資を行うとともに、施設設備に対し民活法による補助及び地域総合整備資金貸付(ふるさと融資)を行う。
- 新構想高校研究
- 新しい工業高校の具体化に向けて基本計画の検討を行うとともに、ほかの市立高等学校の高校教育改革を推進するために調査研究を実施する。
- 新長田勤労市民センター大ホールの開設
- 勤労市民の福祉増進及び、余韻の活用を図るために開設する。
- 多目的教室整備
- 災害時避難所となる小・中学校について避難所として、120㎡以上の大きなスペースに多目的室を確保することで、避難所機能の強化・充実を図る。
- ポートピアホール建設支援
- コンペンション都市神戸の発展に寄与するため、民間ホテルが国際会議場を建設するにあたり、民間法補助金の地元負担分を神戸市と兵庫県で補助する。
3.社会基盤の再建
- 高規格配水整備事業
- 災害時の早期復旧や防災拠点における水の確保などを目標に、従来から行っている経年管の取替を行いながら、段階的に耐震性の高い管網整備を行う。
- 私道災害復旧工事助成事業
- 震災により被災した私道について、市民の負担軽減と生活基盤の早期復旧を図るため、復旧工事に要した費用の一部を助成する。
- 私道災害復旧費補助
- 不特定多数の住民が利用する一定の私道について、地元が実施する復旧工事に対して、工事費の一部を補助する。
- 震災復興に伴う新産業の立地に関する環境影響調査
- 民間事業者による電力事業計画に関し、計画が大気汚環境に及ぼす影響を調査し、予測評価をすることにより、事業者に対する適切な環境審査・指導を行う。
- 須磨浦漁船だまり整備
- 須磨海岸の環境整備とあわせ、漁業振興を図るため、のろ加工場などを早期に集約する漁船だまりの整備を進める。
- 大容量送水管整備事業
- 阪神水道からの新規受水施設として、災害時には防災拠点での応急給水や消火用水の供給にも対応できる大容量の送水管を市街地幹線道路地下に整備する。
- 直轄道路負担金
- 神戸西バイパス:災害に強いまちづくりを推進するため、幹線道路網の強化を図り、災害時の代替路確保など分散型・複数アクセスの幹線交通体系を構築する。
国道175号:災害に強いまちづくりの一環として、幹線道路による防災ネットワークを形成し、重体問題対策として道路機能の回復と沿道の環境整備を図るため二次改築を促進する。
- 道路改良事業
- 災害に強いまちづくりを目指すため、幹線道路の整備を促進するとともに、生活道路として主要な市道の重点的な改良を行う。
- 2項道路の整備促進
- 健全な住宅建設や自力での住宅更新に不可欠である2項道路の整備を促進するため、中心杭、後退杭を支給し、災害に強いまちづくりを進める。
- 破砕選別施設の建設
- ごみ処理段階での資源化・減容化を行い、埋立処分地の延命化を図るため、破砕選別施設を建設する。
- 復興関連道路整備(国道28号、東灘芦屋線、新神戸トンネル2期他)
- 都市の防災機能の向上を図り、安心して暮らせるまちづくりを進めるため、既成市街地を中心に格子状の道路網整備を進める。
- 復興給水本管整備事業(私道部分共用給水管布設替)
- 震災に伴い、道路部分への布設替えが必要な共用の給水管について、一定の条件を満たし、給水管の維持管理上有効と判断される場合、布設替え工事費の市民負担を1/2負担で局が道路に共用の給水本管を布設する。
- 摩耶・新港東・兵庫再開発事業
- 摩耶ふ頭第1〜3突提間、新港東第5〜8突提間、兵庫第1〜2突提間を埋め立て、広い荷役スペースを持った新しいふ頭及び背後に港湾関連用地を持つ近代的な港湾施設として再開発する。
- 六甲アイランド仮設桟橋
- 1995年3月に開かれた「阪神・淡路復興委員会」の提言により、神戸港の港湾機能が復旧するまでの間、コンテナ貨物取り扱い能力の補完を目的として、六甲アイランドに整備する。神戸港の港湾機能の復旧には概ね2年を要したが、この間、仮設桟橋ふ頭は、被災したコンテナバースの代替施設としての役目を果たした。
こころとからだ
1.イベントの開催
- 慰霊と復興のモニュメント設置
- 阪神・淡路大震災における犠牲者の慰霊と市民への励まし、震災からの復興・大規模災害に対する世界的規模での連帯による復興の意識などをアピールしていくため、「慰霊と復興のモニュメント」の設置を行う。
- 神戸21世紀・復興記念事業の推進
- 復興したまちのお披露目とサイン催事の支援への感謝を表すとともに、新生神戸をアピールする「神戸21世紀・復興記念事業」を2001年に開催し、アーバンリゾート都市づくりを推進する。
- 神戸100年映画祭への助成
- 映画上陸の地である神戸から、映画文化を発信するため、映画祭実行委員会に助成する。
- 神戸蘭展の開催
- 市民に憩いと安らぎの場を提供し、神戸の魅力の再生を世界へむけて発信するため、神戸蘭展を開催する。
- 神戸ルミナリエの開催
- 震災犠牲者の鎮魂と、都市の復興・再生への夢と希望を託して開催される「神戸ルミナリエ」を神戸の冬の行事として継続開催するための支援を行う。
- 写真展「神戸からの手紙」の開催
- 国内外からの支援に感謝の意を込め、復興しつつある神戸の元気で美しい現在の姿を全国にアピールするため、グラビア誌で用いた写真を中心とした写真展を全国展開で行う。
- リ・コンディショニングキャンプモデル実施
- 生活習慣病の予防をしたい人や病院へ行くほどではないが体調のすぐれない人、自分に合った方法で安心して身体を動かしたい人などを対象に、県更新ダインや体力測定、評価・診断、並びに個人に合った運動プログラムの提供・実践学習ができるモデル事業を行う。
2.市民の健康づくりの推進
- アスベスト対策
- 震災に伴い損壊したアスベスト吹き付け使用建築物の解体・撤去工事に際し、適切なアスベスト粉じん飛散防止対策を講じることにより、環境汚染を未然に防止する。
- 1保健所・9保険部体制
- 地域住民に対する身近な保険サービスは各区保健センターで対応し、地域を越えた広域的・専門的な保険サービスについては保健所で対応する。
- 医療供給体制整備
- 医療水準の向上を図るため、医療施設が不足している地域における医療施設の整備や、地域ごとに不足している高度・特殊医療機能及び救急医療などの整備に対し、資金の融資を行う。
- 快適すまい支援モデル事業
- 災害復興住宅に居住する要援護高齢者世帯などの居住環境衛生の確保を図るため、ボランティア(すまいサポーター)との協力により、衛生害虫などの駆除、発生予防、清掃などの支援を行う。
- 各種生活衛生対策
- 食品衛生対策、家庭用品安全対策、環境衛生対策などを行う。
- 仮設歯科診療所(国、県歯科医師会)市内開設
- 国が兵庫県に配置した巡回歯科検診車10台のうち、6台を市内分として運用し、市歯科医師会の協力により仮設歯科診療所として診察を行う。
- 仮設住宅などの環境衛生確保(啓発・薬剤助成、犬猫の譲渡登録制度など)
- 仮設住宅における衛生・深い害虫の発生を防止するため、住民の自主的な環境整備を支援するとともに、必要に応じて散布機器の貸し出し、薬剤助成を行い、駆除指導を実施する。
- 仮設住宅における総合健康相談など(巡回健康相談、健康教育、健康診査、仮設住宅訪問健康診査、訪問指導、栄養指導車)
- 震災後の健康問題に対応するため、各種検診・健康相談や栄養指導などの健康教育を総合的に実施するとともに、仮設住宅などの要援護者に対して保健婦を中心として巡回訪問指導を実施する。啓発活動としてこころのケアを実施する。
- 仮設診療所(県)市内開設
- 地域住民に対する医療の確保を図るため、国の補助を得て県が実施する。
- 健康アドバイザー設置事業補助
- 応急仮設住宅入居者及び災害復興公営住宅などに入居した被災者を個別訪問し、健康チェックを行い、個々の被災者の健康状態の推移を把握する「健康アドバイザー」の設置に要する経費を補助する。
- 健康づくり支援事業補助
- 仮設住宅入居者に健康づくり指導などを行う、健康づくり支援事業に要する経費を補助する。
- 健康ライフプラザ事業
- 中高年層を中心とする市民、勤労者を主な対象に、「こころとからだ」の健康づくりを栄養・運動・休養の総合的な面から支援し、健康に関する各種情報提供を行う健康づくりの中核施設として健康ライフプラザを運営する。
- 神戸アスリートタウン構想の推進
- 子どもや高齢者、障がい者、トップアスリートなどすべての人が、それぞれの価値観・技術レベルに応じて、スポーツを楽しみ、健康づくりができるまちづくり(神戸アスリートタウン構想)の推進を図るため、基本計画に基づきモデル事業などを実施する。
- 神戸市総合療育センター事業
- 障がいの早期発見、早期治療の全市的拠点とする。
- 国道43号・阪神高速神戸線の復旧に係る環境調査
- 震災復旧後の国道43号・阪神高速神戸線について、道路交通騒音などの環境調査を実施し、道路管理者などの行う環境対策の実効性を監視・指導する。国保一部負担金・保険料の減免、国民年金保険料の免除。
① 一部負担金の減免 ②保険料の減額 ③保険料の免除 - コミュニティプラザ医療相談事業補助
- コミュニティプラザにおいて、医師及び保健婦などが行う医療相談などに要する経費を補助する。
- 災害公営住宅などでの被災者健康支援(健康教育、健康相談、巡回健康体操教室、巡回健康相談、訪問指導)
- 仮設住宅などから災害公営住宅への入居者を中心に健康面から生活の再建を支援する。
① 保健婦の訪問による巡回相談など ②健康教育などによる地域コミュニティづくり支援 - WHO神戸センター誘致
- 21世紀に向けて、新しい保健の理論的枠組みを構築する一環として、先進国と発展途上国の健康格差など世界における健康問題に対処し、国際的に貢献することを目的とする「WHO神戸センター」の受け入れ体制を整備し、運営を支援することにより、国際社会への貢献、新しい知識の集積、健康福祉施策の促進を図る。
- 土壌汚染対策
- 市街地再開発などに伴う工場跡地などの土壌対策について、国の指針に基づき、土壌汚染調査及び浄化対策の指導を行う。
- 西市民病院の再建
- 21世紀の地域医療のニーズに答える病院として再建する。
- 乳幼児医療 医療費助成
- 乳幼児の疾病の早期発見と早期治療を促進するとともに、若い世代の経済的負担の軽減を図り、次代を担う乳幼児の健やかな成長に寄与するため、3歳未満児の入院、外来及び3歳児から6歳未満児の入院の保険診療による医療費の自己負担金を助成する。
- 阪神・淡路大震災に伴う廃棄物焼却周辺大気環境モニタリング調査
- 阪神・淡路大震災による倒壊家屋の解体撤去で生じた、災害廃棄物の焼却処理に伴う周辺大気環境への影響を評価するために実施する。
- 避難所などの衛生対策
- 消毒剤・殺虫剤などの資材供給、毛布の乾燥とクリーニング、薬剤散布、衛生講習会、相談会など。
- 避難所における保健活動(巡回健康相談、感染症対策、看護・介護指導、生活指導・健康教育)
- 震災後の健康問題に対応するため、各種検診・健康相談や栄養指導などの健康教育を総合的に実施するとともに、避難所などの要援護者に対して保健婦を中心として巡回訪問指導を実施する。
- 病院と診察所連携や病院相互の連携推進
- より多くの患者に市民病院の医療サービスを提供するため、診療所などの地域医療機関などとの連携を図る。
- 復旧・復興作業に伴う騒音振動対策の強化
- 震災復興工事などが激増することから、工事発注者、工事施行者などに対して、騒音規制法、振動規制法及び「環境の保全と創造に関する条例(兵庫県)」などの周知、発生源対策の徹底などに努める。
- 民間病院の再建助成・利子補給
- 震災に伴う緊急医療に対して民間医療機関が果たした役割を鑑み、被災した医療機関に対し、再建援助及び利子補給を行う。
- ライフステージ別・分野別保健対策
- 母子保健事業、学校保健事業、成人・老人保健事業、結核対策、感染症対策、精神保健対策、難病対策、歯科保健対策など。
3.こころのケアの推進
- 学習機会の提供・学習成果の共有化
- ① 母と子の教室を開設する。②成人教育事業として、一般教養を内容とした夏季大学(一般成人対象、夜間に5日間開催)と老眼大学(60歳以上対象、昼間に年24回開催)を実施する。③高齢者学習センターの運営を行う。(長田工業高校を昼間利用し、陶芸、英会話、ワープロ、木工といった教室活動と、謡曲、民謡、バドミントン、卓球などのサークル活動を実施)④婦人会館の管理運営を行い、幅広い婦人教育活動の推進を促す。
- こころのSOSキャッチ学校支援事業
- 精神科医・小児科医からなる「教育相談専門会議」を設置し、各学校で専門家によるコンサルテーションを実施することにより、こころ的要因を主因とする児童生徒の問題行動に対する指導力の向上を図る。
- 「こころのケアセンター」運営事業補助
- 被災者のPTSDなどに長期的に対応するとともに、被災精神障がい者の地域での生活を支援するため、地域に根ざした精神保健活動の拠点となる「こころのケアセンター」の運営を補助する。
- 子育てリフレッシュステイ
- 育児中の母親などが、子育てを離れて心身のリフレッシュを図れるよう、必要な時に児童を児童養護施設、乳児院、母子生活支援施設で預かることにより、育児負担の軽減を図り、家庭の子育て機能を支援する。
- 3歳児検診における「こころの相談コーナー」の設置
- 保健所で実施されている3歳児検診の場を活用し、「こころの相談コーナー」を設置し、修学以前の幼児のこころのケア問題に対して早期発見、早期対応を行う。
- 児童生徒のこころのケア事業
- 精神科医による「こころの健康相談」や、カウンセラーによる「こころのケア相談室」を開設し、子どもたちの精神的ケアについて、教職員や保護者などに対する相談を行う。また、教職員に対し、こころのケアに関する専門的知識・技術を研修する場を設け、幅広い対応を図る。
- 生涯学習情報の提供
- 「まなびすと神戸」の発行、「まなびすとコーナー」の運営、生涯学習懇話会など。
- 地域こころのケアセンター設置
- 震災に起因するPTSD(心的外傷後ストレス障害)の予防や情報提供など、被災者のこころのケアを図るため、1995年から1999年までの期間で、地域に根ざした精神保健活動の拠点として「こころのケアセンター」を神戸市内で各区1ヵ所に設置する。
- 被災児童支援総合対策
- 仮設住宅在住児童や恒久住宅に移転した児童を対象として、総合児童センター内に設置した「被災児童支援センター」を拠点に被災地の児童のこころと身体の健康づくりを図るため、各種支援策を実施する。
①児童こころの相談110当番 ②子どもの元気アップ祭 ③被災児童などふれあい育成
④被災児童1日クルーズ ⑤子どもの遊び場づくり - 被災者のこころの電話相談
- 女性のための相談室で実施しているこころの悩み相談(月4回)を引き続き拡充し、被災女性の支援を図るため「こころの悩み」特別相談(月8回)を実施する。
- 文化・スポーツひろば事業
- 身近な学校を拠点に地域の生涯学習を推進するモデル事業を実施し、学校・家庭・地域が連携し地域教育力を高め、コミュニティ育成につなげる。また、健康の維持・増進のために、市民が気軽にスポーツができる場所や相談できる指導者の確保や世代に応じた大会などを通じて、神戸アスリートタウン構想の実現に向け、身近な地域のスポーツクラブの育成を図る。
4.人々が持つ特別なニーズに即した支援の推進
- アルコールリハビリテーション事業補助
- アルコール依存者の社会的自立を促進するアルコールリハビリテーションホームの設置、運営を補助する。
- あんしんすこやか窓口を核とした地域ケアネットワーク整備
- 市民への援助をより一層充実するため、寝たきりなどで介護を必要とする高齢者が必要な保険・福祉のサービスを気軽に利用できるよう、相談からサービスの提供まで一貫した援助を行う「あんしんすこやか窓口」と関係機関の連携により地域での保険・医療・福祉ネットワークの強化を図る。
- 親と子のふれあい講座など
- 子どもの性格などの形成にかかわる親自身の養育能力向上をはかるため、乳幼児の成長に応じた親の子への関わり方などについて、年齢別に作成したビデオ教材とテキストを利用して、各児童館において「親と子のふれあい講座」を行う。
- 学童保育
- 留守家庭児童の放課後の生活の安全を図るため、児童館や小学校の余裕教室において学童保育を実施し、地域が主体となって行う学童保育事業に対して助成する。
- 学校へのエレベーター設置
- 学校再開発、老朽校舎の改築などに併せて小中学校にエレベーターを設置する(肢体不自由児など障がい児の普通効への就学要望が増加傾向にあり、また地域防災拠点として、社会的弱者の受け入れ、学校開放、生涯学習の充実の面からもバリアフリーを推進するため)。
- 仮設住宅自立生活困難者対策(福祉施設への優先入所など)
- 災害公営住宅の第5次募集において、恒久住宅の確保ができていない世帯を対象に、保健福祉サービスの受給状況や災害公営住宅での自立生活の可否を調査した結果に基づき、介護援助を実施したほか、仮設住宅の自立困難者に対しては、福祉施設への優先的な受け入れを行う。
- 仮設保育所・臨時保育室の設置
- 施設の損壊などにより正常な保育が困難となった保育所において仮設保育所を設置したほか、保育ニーズが高くなった地域には臨時保育室の設置などを行う。
- 緊急通報システム設置
- 1989年事業開始以来、着実に設置台数を増やしてきた、仮設住宅へ転居した高齢者の急激な心身機能の低下や持病の悪化などの新たなニーズに対応するため、新規設置を行う。
- ケアハウス整備
- 高齢者が住みやすい住宅環境の中で自立した生活が送れるよう整備する。
- 元気なこども復興支援事業
- 被災した青少年のこころのケアをはじめ、震災復興活動を行うことを目的に、神戸市青少年団体連絡協議会を中心に組織された「神戸復興青少年ボランティア本部」への活動支援を行う。
- 神戸市自立支援委員会の設置
- 仮設住宅入居者の中で、恒久住宅への移転が困難な入居者の自立を図るため、民間人を含めた委員会を設置し、具体的な支援対策を協議する。
- 高齢者介護支援センター整備
- 震災に伴う家庭の介護力の低下により増大する要援護高齢者に対応するため、ショートステイ、デイサービス、介護相談などの在宅福祉サービスを総合的に提供する複合施設を、特別養護老人ホームに併せて市街地で整備する。
- 高齢者生活福祉センター整備
- 介護支援・居住・交流機能を総合的に提供する高齢者生活福祉センターを整備する。
- こころのケア支援事業(アルコール対策など)
- 仮設住宅を中心として問題化しているアルコール問題に対処するために、断酒会の協力を得て訪問を行い、ピアクンセリングを実施するとともにグリーフワークを行い、こころの復興を図り、恒久住宅への移行を支援する。
- 子育て支援センター事業
- 児童養護施設の移転建替えに合わせ、子育てに関する相談や交流などの機能を付加した子育て支援センター子どもの家を、地域の子育てネットワークの拠点として垂水区本多聞に開設する。
- コミュニケーション確保事業
- 手話通訳、要約筆記奉仕員、文字放送テレビ設置、字幕入りビデオテープ製作、字幕入りビデオライブラリー、点字図書館など。
- 災害公営住宅への高齢世帯用自動通報システムの設置
- 一般災害公営住宅に入居する高齢単身者が安心して生活できるよう、緊急時の対応を支援する自動通報システム(緊急通報用電話機)を設置する。
- 在宅介護支援センター整備
- 住宅での高齢者介護に関する総合的な相談に応じ、ニーズに対応した各種保健・福祉サービスが受けられるよう支援する住宅介護支援センターを設置し、市民に身近な地域での介護相談体制の確保を図る。
- 在宅障がい者福祉センター事業(重症心身障がい児通園事業)
- 在宅障がい者の地域福祉・在宅福祉を支援する東部・中部・西部在宅障害者福祉センターを運営し、障がい者の福祉の向上と社会参加の促進に努める。また、西部在宅障害者福祉センターにおいては、専門的ケアによる重症心身障がい児(者)通園事業を実施する。
- 児童館すこやかクラブ事業
- 保健所、幼稚園に行っていない幼児及びその保護者を対象に、親子が楽しく遊べるようなプログラム、しつけ・育児などの講座を実施し、幼児の健康増進、親の養育能力の向上に努めるとともに、親同士のグループづくりを促進する。
- 児童虐待防止対策
- 近年、増加傾向にある児童虐待を阻止するため、早期発見・早期対応を図り、迅速かつ的確な対応のできる体制づくりに努める。
- 児童福祉施設整備
- 児童の健康増進並びに情操を豊かにすることを目的とし、1中学校区1館を目標にした児童館の整備、乳児定数の拡大を図るための保育所の整備など。
- 市民福祉大学事業
- 研修・啓発、情報提供、企画調査研究事業を実施し、社会福祉事業従事者から市民・ボランティアまでの幅広い福祉人材の育成及び資質の向上を図る。
- 重度障がい者外出支援事業
- 盲ろう者通訳ガイドヘルパー養成、重度障がい者外出支援(ガイドヘルパー派遣)、重度障がい者タクシー利用助成、知的障がい者ボランティア活動支援など。
- 障がい者緊急ケアセンター設置
- 障がい者のための2次避難所として障がい者緊急ケアセンターを設置し、避難所などでの生活が困難な障がい者と介護者の受け入れを行う。
- 障がい者グループホーム事業
- 就労して地域で共同生活している知的障がい者を支援するため、家事援助及び相談指導に要する経費を援助する。
- 障がい者の小規模作業所・デイサービス復旧支援
- 就労困難な住宅の重度障がい者を対象として社会参加を促進するための作業訓練を行っている民間の小規模通所訓練事業へ助成する。社会福祉法人などが在宅の重度障がい者に対して創作的活動・生活訓練などを通じて自立を促進し、生きがいを高めるために実施しているデイサービス事業への助成なども行う。
- 障がい者福祉施設整備
- 障がい者福祉の向上を図るための施設を整備する。
①身体障がい者施設 ②知的障がい者施設 ③精神障がい者社会復帰施設 - シルバーカレッジ事業
- 市内在住の高齢者(57歳以上)を対象に、福祉コミュニティコース、国際交流・協力コース、生活環境コース、総合芸術コースを実施。受講期間は3年間で、1学年420名で行う。
- シルバーハウジングへの配食サービス
- シルバーハウジングの入居者のうち調理困難世帯に対し、配食サービスを実施する。
- すこやか子育て窓口、赤ちゃん安心ダイヤルなど
- 妊娠や育児のことに関する身近な相談機関として、窓口を区保健部に設置し、来所や電話による相談を行う。また、24時間テレホンサービスによる情報提供を行う。
- 全身性障がい者介護人派遣事業利用者負担減免
- 全身性の障がいを有する18歳以上の障がい者(肢体障がい1級)で家族の介護が受けられない状態にある方に対し、日常生活全般(入浴介助、外出介助、食事・衣服着脱、用便介助)の介護を支援する介護人派遣に対し、震災の被害に応じて自己負担額を減免する。
- 全身性障がい者介護人派遣
- 脳性まひなどにより上肢、下肢、体幹のすべてに障がいのある1級の身体障がい者で、家族の介護が得られない方に介護人を派遣する。
- 地域方式学童保育所再建支援
- 地域住民が自主的に運営する学童保育所に対し、児童数に応じて助成しているが、震災後、急激な児童数の減少により運営が困難となる学童保育所に対し、震災前の児童数に基づき助成を行うとともに、全・半壊の被害を受けた学童保育所に対し、備品整備費を助成する。
- 痴呆性老人グループホーム運営
- 民間が設置する痴呆性老人グループホームで、痴呆性高齢者の自立生活を支援する。
- (仮称)痴呆性老人総合ケア施設整備
- 痴呆性高齢者グループホーム型公営住宅と特別養護老人ホームなどの合築により、各種の住宅サービスと専門的ケアを提供する総合ケア施設を2ヵ所市街地に整備する。
- 鉄道駅舎エレベーター設置促進
- 鉄道駅舎のエレベーター設置に対する補助制度及び無利子融資制度により、障がい者、高齢者などの交通機関の利用環境改善を図り、福祉のまちづくりを推進する。
- デイサービス、ショートステイ、ホームヘルプサービス、入浴サービス拡充
- 小規模デイサービス、毎日型デイサービス、ホームヘルプサービス派遣時間延長、民間非営利団体による介護サービスなどを実施する。
- 特別保育(低年齢児保育、特例保育、延長保育、一時的保育、障がい児保育)
- 女性の就労形態の多様化に伴う短期的・非典型的な保護者の傷病などによる緊急時の保育に対する支援、並びに就労と育児の両立支援を総合的に推進する。
- 特別養護老人ホーム緊急整備
- 震災に伴う身体状況の変化により急増した要介護高齢者に対応するため、特別養護老人ホームの緊急整備を行う。
- 24時間ホームヘルプサービス全市展開
- 日常生活に介護が必要な高齢者、障がい者及び難病患者のいる家族にホームヘルパーを派遣し、介護・家事補助サービスを提供。1998年より、24時間対応のホームヘルプサービスを本格実施する。
- 徘徊老人緊急保護
- 在宅又は施設の痴呆性老人が徘徊により居所不明の場合に、関係機関との連携により、高齢者介護支援センターで一時的に保護し、安全な処遇を図る。
- ふれあいデイサービス全市展開
- 地域福祉センターや公営住宅集会所などで、虚弱高齢者などに対する給食・養護などのデイサービスを、特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人からスタッフを派遣し、地域の協力を得て実施する。
- 福祉情報システムの構築
- 区福祉部などにおける福祉5法関係(老人福祉、障がい者福祉、児童福祉、母子寡婦福祉業務)の情報システムを安定的に稼働・運用することにより、事務処理の効率化と、市民サービスの向上を図る。
- 保育所地域子育て支援センター事業
- 地域の子育てネットワークの拠点として、育児相談・育児サークル支援などを行う保育所地域子育て支援センターを民間保育所に併設する。
- 保育所への緊急入所
- 震災により、一時的に避難・疎開した児童や新たに「保育に欠ける」状態となった児童に対して、手続きを簡素化し、迅速かつ柔軟に入所措置を行う。
- 老人保健施設・療養型病床群整備促進
- 老人保健施設の全市的な整備と良好な運営を促進するため、民間法人などに対し老人保健施設建設整備資金の融資を行うとともに、未設置行政区での老人保健施設の整備を推進するため、用地取得資金に対する融資を行う。介護保険制度の施行に向け、療養型病床群の整備を促進するため、病院及び診療所に対し、新たに整備資金融資制度を創設する。
そなえ
1.計画・体制の整備
- 安全で安心なコミュニティ活動の手引き
- 地域での安全で安心なまちづくり活動を展開する上で、地域の課題や資源を把握し、地域で情報を共有するために必要となる「コミュニティ安全マップ」や「コミュニティ安全計画」の作成及び「コミュニティ安全活動」の実施について記載した「安全で安心なコミュニティの手引き」を作成する。
- 安全で安心な住まいとまちづくりのガイドブック
- 安全で安心して暮らせる住まいとまちをつくるためのポイントなどを、市民・事業者に分かりやすく示し、安全に関する意識の向上、知識の普及を図り、身近な住まいや地域での災害や犯罪及び事故といった生活の危険に対し、市民自身が安全で安心な住まいづくり、まちづくりを進めるための手引書として作成する。
- 区安全カルテの作成
- 区毎に過去の災害の履歴、災害の危険、犯罪・事故の傾向、区内の安全に役立つ資源などをまとめた「区安全カルテ」を作成する。地域での安全なまちづくりを考えるための基礎資料として各地域でのまちづくりに有効に活用いただけるよう、各区役所で閲覧する。
- 区安全まちづくり計画の作成
- 地域特性に応じた安全で安心なまちづくりを展開するための区毎の計画を査定する。
- 神戸JIBANKUNの構築及び情報の提供
- 「安全」に対する意識・備えなどの維持向上のため、地盤データベース「神戸JIBANKUN」を公開し、市民の安全で安心なすまい・まちづくりへの活用を図る。
- 神戸市民の安全の推進に関する条例
- 震災や須磨区の事件などを受けて、市、事業者及び市民が協働で、安全で安心なまちづくりを進めるための条例を策定する。本条例は、市・事業者及び市民が役割を果たしつつ連携して地域活動に積極的に取り組み、良好なコミュニティを育むことにより、地域社会が災害や犯罪、事故に対する力をつけていくことを目指す。
- 災害時における都市間協力体制強化
- 大規模災害が発生した場合に円滑な協力が得られるよう、「13大都市民生主管部局大規模災害時相互応援に関する覚書・実施細目」を締結する。
- 消防基本計画の策定
- 震災の教訓をふまえて、神戸市における消防体制を見直すため、消防基本計画検討委員会の答申に基づき防災モデル都市構築を目指した新たな消防基本計画を策定する。
- 消防指揮体制の整備
- 災害現場の消防隊をより効率的に活動させるために指揮隊を設置し、被害の軽減を図る。
- 地域防災計画充実
- 地震の教訓をふまえて、今後の地域防災計画の在り方について、災害対策基本法に基づき、根本的な見直しを行い、災害に強いまちづくりを目指した新たな地域防災計画を策定する。
- 防災拠点基本計画調査
- 災害時に十分な機能を発揮できるような公園、広場、道路などの防災拠点となる施設を適切な規模、配置となるよう、また相互が有機的にナットワークするよう計画することにより、避難地、避難路の確保、延焼防止などの防災機能の強化を図り、災害に強いまちづくりを進めるための調査、検討を行う。
- 防災情報センターの機能充実・運営
- 災害時の迅速な情報収集・伝達を行うため、市役所において災害対策本部の企画・調整・指令機能を果たす防災情報センターを運営する。
- 防災マニュアル策定(要支援者支援)
- 激甚災害発生後の初動期に、援護を必要とする高齢者などに対し必要な措置を効果的に行えるよう策定する。
2.情報システムの整備
- 学校施設のインターネット接続計画
- 神戸の21世紀を担う子どもたちが情報活用能力や国際性を養うために、情報教育をより推進することが必要であり、全国に先駆けて神戸市立の小・中・高校、盲・養護学校において2000年度中にインターネットを接続し、子どもたちが積極的に活用できる環境を整える。
- 教育情報ネットワーク事業
- コンピューターのネットワーク網による防災機能の拡張及び、各種事務処理の軽減化を図る。
- 神戸市医療情報ネットワーク構築
- 市内の病院、医療関係機関、市関係部局106機関をデジタルMCA無線で結び、各機関に設置した無線機器により、平常時の通信連絡手段、災害時の有効な情報伝達手段、県の災害救急医療システムのバックアップ機能として利用する。
- 消防通信網の整備
- 全国共通波の増波に対応するために、防災車両の無線機を更新するとともに、老朽化している無線基地局の更新を併せて行う。
- ヘリコプター画像伝送システムの整備
- 災害時の活動体制を素早く整えるため、情報収集・伝達網を整備する。
- 防災行政無線同報系の整備及び運用
- 土砂災害の危険や地震時の津波などの情報を、迅速かつ同時に多数の市民に伝達する。
- 防災情報システムの充実
- 大規模災害時の効率的な部隊運用を図るため、消防署に作戦室を整備する。
- 防災情報通信ネットワークセンター整備
- 災害に強い情報システムを確立するため、神戸国際マルチメディア文化都市(KIMEC)構想の目的に沿って、構報通信インフラの整備や新たなネットワークの構築を神戸市全域対象に進める。
- 防災相互波の利用
- 警察、ライフライン各社などとの情報連絡用として、1997年4月より防災行政無線相互波(150MHz帯)の無線機を導入する。
3.原状の把握
- 学校施設耐震度調査
- 建築年度により対象となる学校施設のうち、耐震補強事業を目的として、耐震度調査を実施する。
- 活断層調査
- 市街地直下の深部構造を把握するとともに、活断層の位置、活動履歴を調べるため、活断層調査を実施する。さらに、活断層に関する市民の理解を深めるため、冊子・活断層を作成し、情報を発信する。
- 緊急時の広報システム調査
- マスコミに対するアンケート調査と、震災時の広報活動の検証を行い、今後災害時に必要な情報提供の方法、内容について調査する。避難勧告など緊急を要する情報提供はFAXを使い、各マスコミに直接かつ迅速に行うシステム(Fネット)を設置する。
- 公園緑地防災機能調査
- 公園緑地や民有地の緑も含めて、都市の広場や緑が震災で果たした役割や課題、新たに求められる機能を明らかにするため、現況調査やその解析・評価などを行い、今後の地域防災計画に取り組むとともに総合的な都市緑化を図るための「緑の基本計画」策定のための基礎資料とする。
4.被害予防
- 学校施設耐震補強
- 耐震度調査の結果、補強することにより、耐震度が維持できる学校施設について、耐震壁、プレスなどによる耐震補強工事を行う。
- 既成宅地防災工事貸付金
- 阪神・淡路大震災により被災した民間宅地の復旧を図るため、既成宅地防災工事貸付金制度の利用促進を図る。
- 急傾斜地地すべり対策事業
- 震災による急傾斜地の二次災害の発生を防止する。
- 区庁舎の防災機能強化
- 各区役所の防災設備の整備を行い、災害時における防災総合拠点機能を強化する。
- 建築耐震化促進
- 多数のものの利用する一定の建築物の所有者が耐震診断を行う場合に、その費用の一部を市が負担する。また住宅に関しては、「建築相談員」が耐震制度についての相談に応じる。
- 震災関連地域防災がけ崩れ対策事業
- 激甚災害により発生した、がけ地崩壊の復旧を行う。
- 宅地防災工事融資利子補給
- 地震により被災した宅地の早期復興を促進するため、宅地防災工事資金について住宅融資公庫及び神戸市・西宮市・芦屋市の融資を受ける者に対し、利子補給を行う。
- ため池防災対策
- 老朽化しているため池を、防災対策として改修する。
- 地下鉄耐震補強工事
- 地下鉄の耐震性の向上を図るために、中柱などに銅版を巻く。
- 被災宅地二次災害防止緊急助成
- 被災度が大きいため、降雨などによる二次災害の恐れが大きいと市町長が特に認めた宅地の復旧にあたって、融資が受けられないなど宅地復旧が困難な方に対し、二次災害の発生を防止するための応急復旧工事に要する経費の一部を助成する。
- 被災宅地二次災害防止対策事業補助
- 地震により被災した宅地の復旧にあたって、融資制度が利用できないなど宅地復旧が困難な方に対し、二次災害の発生を防止するための応急復旧工事に要する経費の一部を補助する。
- 被災宅地二次災害防止対策助成事業
- 復旧の見込みが立たない特に危険な宅地について、復興基金の助成制度の拡大緊急助成とともに、さらに市が上乗せ助成し、早期の復旧を促進することで二次災害の防止を図る。
- 防災基盤整備
- 災害発生時に活動の拠点となる消防庁舎に対して、耐震性の強化や自家発電設備の整備を行い、防災機能の強化を図る。
- 防災公園など整備
- 防災公園などの整備を図るとともに、震災復興土地区画整理事業などの施行区域内で計画的な公園配置を行い、災害に強いまちづくりに資する。
- ライフラインの強化
- 災害に強いまちづくりの一環として架空電線類の地中化を行い、ライフラインの強化を行う。
- 六甲山系グリーンベルト整備事業
- 六甲山系の南側斜面一帯を緑地帯とし、土砂災害に対する安全性を高めるとともに、緑豊かな都市環境と景観を創出する。
5.災害対応
- 仮設住宅の災害対策(防災訓練など)
- 防災訓練や、消防署員が各家庭を訪問し、防火指導などを行う「あんしんひと言作戦」を実施する。
- 学校水道施設直圧化
- 学校の防災機能の向上を図るため、既設の半地下式の受水槽を廃止し、学校の上水機能確保を図る。
- 救助資機材の整備
- 大規模災害に対するために高度救助用資機材の整備を行う。
- 緊急消防援助隊の充実
- 緊急消防援助隊の活動に必要な、全国共通波3波を装備した無線を導入する。
- 公共下水道利用型仮設トイレの整備
- 災害時の発生に備え、公共下水道を利用した仮設トイレの整備を行う。
- 神戸市総合防災訓練の実施
- 防災計画の習熟と検証、関係機関や市民などとの連携体制の強化、実践を通しての防災意識の高揚などを図るため、関係機関や市民、事業者、ボランティアなどと連携し、防災訓練を実施する。
- 神戸市地域新エネルギービジョンの策定及び普及の啓発
- 1997年新エネルギービジョンを策定。同ビジョンの実現を図るため、庁内検討会の開催やCD-Rの作成を行い、新エネルギーの普及啓発を進める。
- 市街地消防団充実強化
- 震災を契機として、市街地消防団員が消防活動に従事するための活動拠点となる器具庫、可搬式小型動力ポンプなどの消防資機材及び防火衣などの安全装備品の整備を行う。
- 消防航空体制の整備
- 消防ヘリコプターを、365日常に出動できる態勢を整備する。
- 消防水利の充実
- 建築物内貯水槽からの消防用水採水口設備設置に対する助成など。
- 職員待機宿舎の整備及び運営
- 大規模災害発生時の初動体制の強化のため、職員待機宿舎を建設する。
- 専任救助隊の増隊
- 同時多発救助事案や特殊災害事案にも対応可能なように、専任救助隊を増隊する。
- 耐震性防火水槽の整備
- 水道消火栓使用不能時に備え有効な消防水利を確保するため、耐震性防火水槽を設置する。
- 中央消防署の建設
- 葺合、生田両消防署を総合した消防署を建設するとともに、大規模災害発生時の初動体制強化のため、職員待機宿舎を併設する。
- 特殊化学災害隊の整備
- 有害ガスや化学物質などによる特殊化学災害に、より適切に対応するため専門部隊を整備する。
- 備蓄体制の整備
- 大規模な災害に備えて、非常用食料及び物資を防災拠点に確保する。
- 避難場所表示板の設置
- 地域防災計画で市民各自の避難場所を指定することに併せ、市民に指定収容避難所を周知するため、避難所の表示板を設置する。
- 福祉施設の防災拠点化
- 地域防災計画で地域福祉センター、在宅福祉センターを要援護者用避難所に近づける。
- 防災教育の推進
- 震災体験から得た教訓を生かし、家庭や地域社会と連携しつつ、「家族のきずな」「思いやり」「命の大切さ」「地震のメカニズム」などについて、児童生徒が主体的に考え、生命を尊重し、災害を正しく理解し、積極的に対処していく知識・技能・態度の「生きる力」の育成を図るため、各教科学習や特別活動のなかに位置づけ、年間を通じた総合的な学習を推進する。神戸市教育懇話会、防災副読本「しあわせはこぼう」の作成、「学校震災マニュアル作成指針」の作成、防災教育推進委員会の設置、防災教育モデル地域実践研究推進会議の設置、防災教育協力校連絡会議の設置、神戸市防災教育研究発表会の実施、震災学習交流センターの運営など。
6.震災の記録化
- 神戸港被災部保存(神戸港震災メモリアルパーク)
- メリケン波止場の水際線の一部を被災した状態のままで保存することによって、神戸港の被害の大きさを目に見える形で残し、震災の教訓を後世に伝達する目的で、「神戸港震災メモリアルパーク」として整備する。神戸港の甚大な日が状況とその影響の大きさを伝え、港の重要性を再認識してもらうための展示物を被災部保存と一体的に公開している。
- 災害科学博物館(メモリアルセンター)構想の推進
- 阪神・淡路大震災の体験と貴重な教訓を、被災地のみでなく全世界の共通の財産として将来に継承するとともに、震災のメモリアル、震災復興に向けたシンボルとして整備する。
- 震災関連資料展示コーナーの整備
- 中央図書館において、震災関連資料の展示コーナーを整備するとともに、震災関連視聴覚資料の集団視聴覚室を新たに設け、一般市民をはじめ、本市を訪れる全国の人々に震災の記録・資料を広く開示する。
- 震災学習交流センター運営
- 学校園の震災関連資料を収集し、展示するとともに、修学旅行生を対象とした震災学習交流事業を実施する。
- 地域防災シンポジウムの開催
- 震災の教訓を風化させることなく、今後の地域防災力の向上に役立ててもらうため、防災情報を全国に向けて発信するシンポジウムを開催する。
- 日米地震シンポジウム開催
- 日米領国の地震防災責任者などが、震災に関する知見や情報を交換するため、神戸でシンポジウムを開催し、領国における地震防災体制の一層の強化・充実を図る。
- 阪神・淡路大震災記念プロジェクトの推進
- 「財団法人阪神・淡路大震災記念協会」の運営補助を行い、震災から得られた教訓を広く情報発信することにより全国の災害対策などに寄与するとともに、神戸文明博物館群構想(20世紀博物館群構想)などの震災復興関連構想の具体化を進める。
くらしむき
1.個人支援
- 神戸市災害見舞金支給
- 兵庫県南部地震で住家に半壊(焼)以上の被害を受けた世帯、1ヵ月以上の治療を要する重傷者、災害弔慰金の支給対象者がいない死亡者の葬儀を行った兄弟姉妹に災害見舞金を支給する。
- 神戸市シルバー人材センターへの助成
- 高齢者の生きがいの充実と社会参加を図り、能力を生かした活力ある地域づくりのため臨時的・短期的な就業の機会を提供する財団法人神戸市シルバー人材センターに対し、事業費の一部を助成する。
- 高齢者安心サービス事業(財産保全・財産管理サービス)
- 従来、シルバー法律相談、シルバー税務相談を行っていたが、財産保全(貸金庫)サービス、財産管理(預金宅配)サービスも新たに実施する。
- 高齢者無料職業紹介所事業
- 高齢者の能力を活用した社会活動への参加を促進することにより、健康で明るい生活を送ることができるよう、高齢者に適した仕事の紹介を行う。
- 個人市民税の減免など(雑損失の繰越控除、雇用保険受給者・所得減滅世帯に対する減免)
- 震災で被災し、1995年(1994年分所得)又は1996年(1995年分所得)の個人市民税について雑損控除を適用したが、雑損失額が大きくて控除しきれなかった場合には、繰り返して控除する。
- 固定資産税・都市計画税(家屋)の減免(小規模住宅)
- 震災後新築された床面積40㎡未満の小規模住宅について、自己居住用に限り3年度間税額を1/2とする。
- 固定資産税・都市計画税(家屋)の特別減免
- 損害の程度が2割未満の家庭について1/10軽減(1995年度分)。
- 固定資産税・都市計画税(土地)の減免
- 神戸市や阪神・淡路大震災復興基金の補助金交付の対象となる、心身障がい者などの小規模作業所・グループホームについて、全額免除。これらの施設のために土地・家屋を無償で提供している所有者も対象。
- 固定資産税・都市計画税(土地)の減免(全部譲渡)
- マンション・市場などを全部譲渡方式(土地の所有権を便宜上、ディベロッパーなどに一旦譲渡し、建物完成後に戻す方式)で共同再建する場合のディベロッパーなどが所有している間の税額を住宅用地並みに軽減する。
- 固定資産税・都市計画税の軽減(代替家屋の特例など)
- ① 代替家屋の特例 ②代替償却資産の特例 ③被災住宅用地の特例
④ 再建された小規模店舗・事業所などの敷地に対する軽減 - 雇用情報コーナーの運営
- 神戸市産業復興センターにおいて雇用情報コーナーを設置し、市内の求人についての情報を、公共職業安定所より一元的に集めて提供するとともに、失業予防のための企業に対する各種助成金制度などについての相談を行う。
- 災害弔霊金・災害障がい見舞金支給
- 震災により肉親を失った遺族を救済するために、災害朝礼金を支給する。また、震災で重度の障がいを受けられた市民に対し、生活環境の改善を図るため、災害障がい見舞金を支給する。
- 災害援護資金の貸付及び償還
- 災害救助法により、災害で一定以上の被害を受けた世帯に対して生活の立て直し資すための資金を貸付ける。また、援護資金の繰上償還事務を行う。尚、法廷償還は貸付期日から5年間の据置期間の後、2000年から始まる。
- 在日外国人など福祉給付金制度
- 在日外国人など、国民年金の受給要件を制度上満たすことのできない方に対して、給付金を支給する。
- 市民の雇用支援
- 求職者の合同選考会開催、求人誌の発行など、公共職業安定所の事業への協力を行うことにより、市民の雇用促進を図る。
- 障がい者就労推進センター事業
- 福祉関係者・労働行政・事業者が一体となったネットワークの中で障がい者の就労を中心とした社会参加を促進するため、情報提供・相談、訓練、職場開拓、職業定着指導行う。
- 障がい者小規模通所訓練事業
- 就労することが困難な在宅の障がい者を対象として、社会参加を促進するために作業訓練を行う、民間の小規模通所訓練事業に対する助成を行う。
- 情報教育の推進
- マルチメディアを使って、児童生徒が情報を収集し、取捨選択、分類整理をしながら加工できる能力を育成する。
- 生活福祉資金災害援護資金貸付
- 住居や家財に軽微な被害を受けた世帯で他に資金の融資が受けられない世帯に対し、その復旧に必要な資金を貸付ける。
- 生活福祉資金転宅費貸付
- 兵庫県社会福祉協議会が実施する生活福祉資金(転宅費)の迅速な貸付事務を行うため、市・区社会福祉協議会に対し、貸付事務費の一部を助成する。
- 生活福祉資金特別貸付
- 兵庫県南部地震で世帯員の死亡や負傷、住家の損壊により、生活に困窮している世帯であって、緊急に資金の融資を他から受けることが困難な世帯に対し、1世帯に10万円以内を特別に貸付ける。
- 精神障がい者社会適応訓練事業
- 精神障がい者の社会復帰に理解のある協力事業所(職親)において、回復途上の障がい者の方々を対象に社会適応のための作業訓練などを行う。
- 知的障がい者社会参加促進事業
- 在宅の知的障がい者に対し宿泊訓練を実施し、生活の基本的技術の習得と、共同生活の体験を通じて生活能力を高め、グループホームへの入居など、自立と社会参加の促進を目指す。
- 知的障がい者自立訓練事業
- 知的障がい者を対象として、在宅福祉センターなどで清掃などの作業訓練を実施し、就労を促進する。
- 認定職業訓練事業補助金
- 本来、国及び県が職業能力の開発・向上を目的に行うものであるが、本市としては認定職業訓練校が実施する福利厚生、研修事業に対し、補助金を交付する。
- 被災高齢者向け終身生活資金寄付
- 被災により生活費などを年金などの収入だけでは賄いきれなくなった高齢者に対し、住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、高齢者が保有する不動産を担保とする生活資金の貸付を行う。
- 被災者自立支援金支給
- 「被災者生活再建支援法」の成立に伴い、先に実施した「被災高齢者世帯など生活再建支援金」「被災中高年恒久住宅自立支援金」を拡充・改正した制度であり、阪神・淡路大震災により全壊・全焼などの被害を受けた世帯の自立を支援するために支給する。
- 被災女性のための就業支援講座
- 女性の就業支援のため実務講座を開催する(ワープロコース、パソコンコースなど13講座)。
- 被災高齢者世帯など生活再建支援金支給
- 仮設住宅などから恒久住宅への円滑な移行に資するとともに、被災高齢者世帯や要援護者のいる世帯が、恒久住宅への移行後において、生きがいをもって自立した生活を再建することができるよう、その自立再建を支援するための支援金を一定期間支給する。
- 被災地求職者特別訓練事業補助
- 中高年被災者に対する、企業委託方式の特別訓練などに要する経費を補助する。
- 被災地しごと開発事業補助
- 仮設住宅居住者などの中高年被災者に対し、新しい就労機会を提供する事業に要する経費を補助する。
- 被災中高年恒久住宅自立支援金支給
- 「世帯主が中高年齢の世帯や要援護者のいる世帯」の方々が、仮設住宅などから恒久住宅への円滑な移行と自立した生活が再建できるよう、自立支援金を一定期間支給する。
- 福祉就労促進事業
- 知的障がい者の就労の場として森林植物園、王子動物園、外国人墓地、鵯越墓園、しあわせの村、垂水健康公園及び空き缶リサイクルセンターの各事業所で清掃、除草、灌水、分別などの作業を行う。
- 保育料の減免
-
・1995年1月〜3月 ①保育園の被災や保育園を避難所などに利用することにより、通常保育ができない場合に減免する ②保護者の被災状況に応じて保育料を減免する。
・1995年4月〜 ①保育園の損壊により他園を利用する場合に減免する。
・1996年3月 ①保護者の収入激減により減免する。 - 母子寡婦福祉資金貸付
- 母子家庭及び寡婦の生活の安定と向上を図るため、修学、転宅など各種資金の貸付を行う。また、緊急一時的に生活資金などが必要なときの小口貸付も行う。
2.事業者支援
- 医療関係施設復興投資利子補給
- 被災した医療関係施設開設者の社会福祉・医療事業団からの借入れに対し、利子補給を行う。
- 仮設賃貸工場の運営
- 神戸インナー第4工業団地、苅藻島、南駒栄、神戸ハイテクパーク、高塚台、興亜池公園の6団地の170戸に約146社が操業中(2000年2月末現在)。
- 仮設賃貸工場の建設
- 市内6ヵ所に仮設工場を建設し、震災により市内の政情工場が倒壊又は焼失などの被害を受けた中小企業に対して低廉な費用で貸付けることにより、企業の復興への立ち上がりを支援するとともに雇用の確保を図り、神戸経済の速やかな復興を目指す。
- 環境衛生金融公庫融資利子補給
- 市町民税の法人税割又は所得税が課税されていない企業者について利子補給期間を現行年間から1年間延長する。
- 環境事業団投資利子補給
- 被災した中小企業の産業公害防止施設を整備するための環境事業団からの借入れに対し、当初3年間、2.5%以内の利子補給を行う。
- 共同仮設店舗補助
- 震災により一部の店舗が営業不能に陥っている商店街又は小売市場の商業者の団体に対し、共同仮設店舗の建設、取得、又は借り受けに要する費用の一部を補助することにより、商業者の立ち上がりを支援し、市民への物資の安定供給を図る。
- 共同店舗実地研修支援事業補助
- 被災した小売市場が業態転換によりセルフ販売方式の共同店舗を導入しようとするもののうちストア・マネージャーによる実地研修の経費の一部を助成することにより、適正な店舗運営の早期定着を支援する。
- 共同店舗マネジメント助成
- 小売市場が業態転換を行い共同店舗による販売方式に移行する場合、外部店長を導入する団体に経費の一部を補助する。
- 緊急災害復旧資金利子補給
- 県・市で創設した震災復旧緊急特別資金からの借入れに対し、利子補給を行う。
- 高齢者安心サービス事業(財産保全・財産管理サービスなど)
- 従来、シルバー法律相談、シルバー税務相談を行っていたが、財産保全(貸金庫)サービス、財産管理(預金宅配)サービスも新たに実施する。
- 雇用維持奨励金
- 被災地を中心とした雇用の安定を図るため、事業主が講じた雇用維持のための措置に要した費用の一部を助成することにより、失業の予防に資するとともに、事業再開などに向けた雇用の維持確保を奨励する。
- 産業復興ベンチャーキャピタル制度
- 震災からの産業復興を図り、21世紀に向けて持続的に発展する新たな産業の創出を図るため、優れた技術力やアイデアを持って新たな事業を展開しようとするベンチャー企業などに対して、株式投資を中心とした資金供給を行う。
- 事業再開などの支援資金利子補給
- 被災小規模事業者の事業再開及び新規開業を支援するために、県と神戸市が創設する事業再開など支援資金の利用者の利子補給を行う。
- 事業再開などの資金融資
- 震災の影響により、休業又は離職を余儀なくされている事業者に必要な資金を融資するとともに、中小企業診断士による経営指導を行うことにより、事業再開などへの総合的な支援を行う。
- 事業所税の減免
- 震災で被災した事業所用家屋に代わる事業所用家屋を新築・増築した場合、新増築に係る事業所税を、完成日・着工日に応じて従前床面積分の一定割合を減免する。
- 小規模共同作業所復旧事業費補助
- 震災により建物が全壊、半壊した小規模作業所などに対し、事業再開に必要な経費を補助する。
- 小規模事業者事業再開支援事業補助
- 被災し、未だ事業再開を果たしていない小規模事業者が外的要因により復興が遅れている地域・業種で事業再開をする場合に要する店舗・事業所などの賃借経費の一部を補助する。
- 小規模製造企業復興推進事業補助
- 震災した小規模企業で構成する団体が共同で実施する実験的復興事業に対し、それに要する経費の一部を補助する。
- 障がい者小規模通所訓練事業
- 就労することが困難な在宅の障がい者を対象として、社会参加を促進するために作業訓練を行う、民間の小規模通所訓練事業に対する助成を行う。
- 商店街カラー舗装事業
- 地域の景観向上、活性化、環境向上などのために、道路舗装のカラー化を商店街などの施行により行う場合、工事費の一部を助成する。
- 商店街・小売市場空き地・空き店舗賃借料補助
- 震災により増加した空き地・空き店舗を商店街・小売市場が借り上げて顧客利便施設などの整備など共同事業や新規開発業者誘致を行う場合の賃借料の補助を行う。
- 商店街・小売市場イベント費用補助
- 商店街・小売市場が地域のにぎわいづくりや集客拡大、小売商業活性化に向けて行うコミュニティ・イベント開催費用の一部を補助する。
- 商店街・小売市場活性化支援事業
- 商店街・小売市場の早期復興・活性化を支援するため、商業コンサルタントを派遣し、商店街・小売市場の形態に応じた支援を行う。
- 商店街・小売市場共同仮設店舗緊急対策事業補助
- 商業者の立ち上がりを支援するため、商店街・小売市場の団体が設置する共同仮設店舗に対し、建設費などの補助を行うことにより、その早期復興を図る。
- 商店街・小売市場共同施設建設費補助
- 商店街・小売市場が行う共同施設の整備を促進することにより、快適な商業環境づくりを行うとともに、商業の活性化を図る。
- 商店街・小売市場共同施設建設補助金
- 快適な商環境づくりのために、商店街・小売市場が行うアーチ、アーケードなどの共同施設の建設などに対して補助を行う。
- 震災復旧特別資金融資
- 被災中小企業の緊急の震災復旧を図るため、1995年2月から7月まで、国との協調融資として、市県ともに震災復旧特別資金融資を実施。
- 震災復旧特別資金融資利子補給
- 災害復旧の支援として実施した災害復旧特別資金融資の利用者に対し、一定の要件を満たす場合、財団法人阪神・淡路大震災復興基金から利子補給を行う。
- 震災復興高度化事業促進事業助成
- 商店街・小売市場が基本計画の策定を経て、次段階で本格復興より促進するため、災害復旧高度化事業のうち、「商店街近代化事業」と「店舗など共同化事業」の高度化事業計画書策定に要する、商業コンサル料の一部を助成する。
- 震災復興高度化事業促進補助
- 商店街・小売市場の復興を図り、災害復旧高度化事業の活用を促進するため、事業計画策定にかかるコンサルタント経費を補助する。
- 新産業構造拠点地区進出企業賃料補助
- 新産業構造拠点地区に進出して新規成長事業を行う事業者に対し、オフィス賃貸料を補助する。
- 信用保証協会出損金
- 兵庫県信用保証協会の財政基盤強化を図り、市内中小企業融資の円滑化と及び市融資制度の円滑な運用を推進するため、兵庫県信用保証協会に対し出損金を拠出する。
- 政府系中小企業金融機関災害復旧資金利子補給
- 被災した中小企業者が借入れた災害復旧資金に対し、金利負担の軽減及び事業再開など産業の復興を図るための利子補給を行う。
- 地域産業活性化支援事業補助
- 被災地域の地場産業など中小企業を主たる構成員とする業種団体及び公益法人が実施する販路開拓事業など共同事業の経費の一部を補助し、地域の産業の活性化を図る。新たな流通チャンネルを開拓する販路開拓事業などに対して補助する。
- 知的障がい者自立訓練事業
- 知的障がい者を対象として、在宅福祉センターなどで清掃などの作業訓練を実施し、就労を促進する。
- 中小企業団体化復興支援
- 集団化をすることにより、復興を図ろうとする中小企業に対し、勉強会や個別指導を行い、事業計画の策定などを支援する。
- 中小企業販路開拓支援
- 中小製造業の市場開拓及び販路拡大を図るため、総合的な見本市などへ工業製品を出品する中小製造業者に対し助成するとともに、インターネットで企業情報の発信を希望する企業に対しホームページを作成する。
- 中小企業への相談及び診断指導
- 被災中小企業の経営基盤回復のため、個々の商店・向上に対し、経営・財務・生産などの診断・指導を行うほか、被災店舗が新しく店舗設計を実施するにあたっての店舗レイアウトの指導を行う。また、商店街・小売市場・業界などの中小企業者の団体についても、集団診断により本格復興に向けた今後の在り方を提言するとともに具体的な施策の活用についての勉強会を開催し、集団化・共同化による取り組みを支援する。
- 中小企業融資制度の充実
- 被災中小企業者の事業復興を金融面で支援するため、中小企業融資制度について、より借りやすい制度となるよう、機会のあるごとに限度額・機関・利率などの制度の拡充や新たな制度の創設を図る。
- 中心市街地活性化事業の推進
- 中心市街地における商業活性化を推進するため、地元商業者を中心として策定された商業タウンマネージメント計画を受けて、TMOの立ち上げに必要な条件整備について調査・検討し、TMOの設立を推進する。
- 店舗共同化促進利子補給
- 小売商業店舗など共同化事業を実施する組合が、参加者の再編成を図る過程で生じる退店者への交付金などを、政府系金融機関の貸付や県・市の特定の制度融資から借入れた場合に利子補給を行う。
- 認定職業訓練事業補助金
- 本来、国及び県が職業能力の開発・向上を目的に行うものであるが、本市としては認定職業訓練校が実施する福利厚生、研修事業に対し、補助金を交付する。
- 農林漁業関係制度資金利子補給
- 被災者が復旧資金として借入れる農林漁業制度資金について初期の利子軽減を図り、農林漁業者、食品加工流通業者などの経営再建を支援する。
- 被災者雇用奨励金
- 震災による被災者の雇用確保を支援するため、被災者を雇い入れた事業者に対し、奨励金を支給することにより、被災者の早期就職と生活の安定を確保するとともに、人材の定着を図る。
- 被災商店街空き店舗など活用支援事業補助
- 被災商店街などが、空き店舗、空き地を利用して、自ら実施する物販飲食などの実験的店舗運営事業、新規開業者誘致事業に対し、経費の一部を2年間補助する。
- 被災商店街復興事業補助
- 被災した商店街・小売市場を中心にしたまちづくり組織などが、地域と一体的に取り組む復興まちづくりのための構想策定事業などに要する経費の一部を補助する。
- 複合産業団地など中小企業集団化指導
- 複合産業団地に集団化で進出し、操業環境の改善や公害の防止などを図ることにより企業の発展を目指す中小企業が、1995年9月に協同組合産団協を設立し、現在26社が1998年〜2000年進出、操業に向け建設を進めており、本事業が円滑にまた着実に進展するよう指導、助言などを行う。
- 福祉就労促進事業
- 知的障がい者の就労の場として森林植物園、王子植物園、外国人墓地、鵯越墓園、しあわせの村、垂水健康公園及び空缶リサイクルセンターの各事業所で清掃・除草・灌水・分別などの作業を行う。
- 復興支援工場の建設
- 震災で被災した中小製造業の本格的な復興と、良好な操業環境の確保を目的として供用する。
- 法人市民税(均等割の税率引き下げ、中小法人の法人税割の軽減)
- 均等割の軽減、中小法人の法人税割の軽減を実施。
- 本格復興促進支援利子補給
- 震災で大きな被害を受け、外的要因により未だ本格復興できない中小企業の早期復興を促進するため、政府系金融機関貸付及び県・神戸市制度融資により資金を借入れる企業に利子補給する。
- まちづくり特別補助金
- 商店まちの活性化を図るとともに、市民の利便に寄与する施設の整備を促進するため、商店街、小売市場が行う大規模な公共的共同施設の整備に対して補助する。
- 民間賃貸工場家賃援助
- 震災で工場を失い、民間賃貸工場に入居した中小製造業者の家賃の一部を補助する。
3.産業復興
- 沿岸漁業構造改善事業
- 地震で被災したのり採苗場、検査場の早期復旧により漁家経営の安定と良質なのりの安全供給を図る。
- 学術文化フォーラムの開催
- 上海・長江公易促進プロジェクトにおける文化交流事業の一環として、日中両僕の学者による学術交流と日中の文化人によるシンポジウムを開催する。
- 企業誘致対策
- 神戸の産業構造の高度化・多様化を図り、神戸経済の復興を推進するために、研究開発型企業、高度組立型企業及び外国・外資系企業などをポートアイランド2期や神戸複合産業団をはじめとする市内の産業団地に誘致する。
- 技術移転事業の推進
- 新産業構造研究機構内の技術移転センターで行われている、企業が保有する有用な未利用許可や国内外の学術機関などの研究成果を抽出し、地元中小企業の具体的な製品化・事業化につなげる技術移転事業を支援する。
- 緊急地域雇用特別交付金事業
- 国の緊急雇用対策の一環として創設されたもので、国からの交付金を財源に自治体が緊急に対応すべき事業を実施し、就業機会の創出を図る。1999年から2001年までの事業で、神戸市では約2,300人の雇用などを予定。
- 「くつのまち:ながた」核施設(シュープラザ)の建設
- ケミカルシューズ産業の復興と新たな展開を支援するとともに、地域活性化の拠点として“くつのまち:ながた”核施設(シュープラザ)を建設する。
- 神戸アジア交流プラザの開設
- アジアの文化などの紹介・展示、外国人支援団体・国際交流団体などの交流拠点をつくり、在住外国人との共生社会の実現を目指すとともに、新長田地区の活性化を図る。
- 神戸医療産業都市構想の推進
- ポートアイランド2期を中心に神戸空港も活用し、国内外の医療関連企業の集積、既存産業の高度化と雇用の確保による神戸経済の復興、市民福祉の向上に資する医療産業都市構想の推進を図る。
- 神戸起業ゾーンの推進
- 震災により甚大な被害を受けた産業の早期復興と中長期的な発展を図るため、神戸起業ゾーンを設置し、持続的な成長が見込まれる産業分野及び、集客力の抜本的な強化に寄与する産業分野に属する企業の集積を促進する。
- 神戸観光復興情報の提供
- 震災後の神戸観光のイメージアップを図るため、全国のエージェント、マスコミなどに観光情報を発信する。
- 神戸経済復興委員会
- 震災により大打撃を受けた神戸経済の一日も早い復興を進めるため、産業界・学識経験者などの参画を得て組織し(会長:神戸大学名誉教授 新野幸次郎)、復興の指針と当面の応急的な復興方策について検討し、「神戸市復興計画」に反映させた。また、あわせて「21世紀神戸経済基本構想委員会答申」(1993年9月)で示された神戸経済の復興ビジョンを復興の視点から点検し、中長期的な振興方策について検討を行い、「神戸経済復興委員会報告書」として取りまとめる。
- 神戸経済本格復興プラン
- 規模・業種・業態・地域などにより格差が生じ、神戸経済の復興の速度が鈍ってきているため、1997年10月に神戸経済復興プランを策定し、神戸経済の本格復興に向けての道筋を具体的に示す。
- 神戸国際マルチメディア文化都市構想の推進
- マルチメディアと文化をテーマとした都市戦略として、地域の情報化を推進する諸施策を実施する。特に市街の各種情報発信や電子商取引など構想推進の中核的組織であるキメック株式会社を活用することにより、市民生活の向上、地元経済の活性化などを図る。
- 神戸市農漁業復興への提言
- 震災で被害を受けた漁港・ため池などの農漁業施設の早期復旧とあわせ、農漁業地域が震災時に果たした役割と防災対策などを検討し、市街地の復興と連携して、人と自然とが共生した豊かな農村づくりと農漁業の振興を図るため、学識経験者・農漁業関係団体代表者からなる「農漁業復興計画研究会」を設置。その検討会を提言として取りまとめ、「神戸市復興計画」に反映させる。
- 神戸市不況対策協議会
- 全国的な景気の低迷により、神戸経済は震災と不況という二重の課題を抱えることになり、早急な対策が決められたため1998年10月に神戸市不況対策協議会を設置し、12月には、①市民の元気アップを図り、消費を喚起する②企業活力を生み出す ③中小企業向けの資金の円滑な供給を図る ④雇用不安を取り除く、という4つの側面から不況への取り組みを提言。
- 神戸で買いましょう運動の展開
- インターネットの活用、地域毎のマップづくりなどを市民・事業者が一体となって行い、まちのにぎわいを取り戻し、広く全国に向けて市内の店舗・観光施設などの利用を促し、地元店舗、企業の業績好転、ひいては雇用の増大を図る。また神戸市商店街連合会と神戸市小売市場連合会が共同で実施する「こうべ買っ得商品券」発行事業を支援する。
- 神戸ブランドフェアの開催
- シンガポールで、市内の企業が生産する優秀な製品の展示商談及び即売を行うフェアを商工会議所と共催で開催し、神戸の産業の復興とその建材ぶりをアピールし、都市イメージの回復と市内産業の販路拡大を図る。
- 神戸ブランドプラザ開設
- 震災で大きな被害を受けたケミカルシューズ・洋菓子などの神戸のブランド品の情報発信と需要拡大のため、1998年4月に東京都・青山に「神戸ブランドプラザ」を開設する。
- 工房のまちづくりの推進
- 地場産業、観光産業の復興を図るため、1998年7月に北野小学校跡地を活用してオープンした「北野工房のまち」を中心に、地域住民・事業者・市の協働による工房のまちづくりを推進する。
- 国際先端技術メッセ開催
- 国内外の進んだ創造的基盤技術と、地元企業の保育技術とのマッチングを図り、市内産業の技術高度化及び新産業の創造を促進するため、内外先端企業の新技術・新製品の展示会や内外先端研究機関の研究者による講演会などからなる、国際先端技術メッセを開催する。
- 産業育成など基金造成
- 中小企業の高度化を推進し、神戸経済の基盤強化を図るため、市と産業界が資金を拠出して基金を造成する。基金の事業内容は、以下の通り。
①ソフトウェア人材育成事業 ②企業間交流促進事業(生産技術研究会)
③新企業育成事業 ④技術開発支援事業
- 集客観光イベントの開催支援
- 神戸北野クリスマスストリート、神戸南京町春節祭、神戸サンバフェスティバルなど観光イベントの開催を支援する。
- 新産業構造拠点地区中核的施設建設費補助・利子補給
- 新産業構造拠点地区(神戸起業ゾーン)に中核施設を建設する事業者に対し、建設費の一部の補助及び利子補給を行う。
- 新産業構造形成プロジェクト
- 国の阪神・淡路復興委員会によって提案された復興特定事業の一つで、阪神・淡路大震災からの復興を目指し、既存産業の高度化と新産業を復興し、知識集約ネットワーク型の新産業構造の形成を図る。
- スーパーコンベンションセンター構想
- ポートアイランド(第2期)において、大規模展示場を核とする複合的なコンベンション施設を整備する。
- 全市的集客イベントの総合的推進
- 個々のイベントを総合的・効果的に推進し、市民への元気づけや集客による産業の復興などにつなげていくため、全市的集客イベントの効果的な展開方法などに関して調査・検討を行う。
- 第4次神戸市農漁業基本計画策定
- 農漁業を取り巻く情勢が激変するなか、神戸市農漁業ルネサンス計画(第3次神戸市農漁業基本計画)を見直すとともに、第4次神戸市基本計画に基づき、2010年を目標とした新たな農漁業基本計画を策定する。
- 地域活性化事業(里づくり)
- 人と自然との共生ゾーンが目指す農村づくり(里づくり)のモデル地区として、農業生産施設と生活環境施設・交流施設などの整備を行う。
- 中国・アジア交流ゾーン構想
- ポートアイランド(第2期)に、「中国・アジア交流ゾーン」を設け、アジア企業の誘致や貿易促進を図るとともに、アジアの文化拠点・情報発信拠点としての機能を強化する。
- 阪神・淡路産業復興推進機構への補助
- 被災地域における産業復興事業の円滑な推進をはかるため、地元と国が連携し、事業の調整・支援を行う財団法人阪神・淡路産業復興推進機構に対し、事業費の一部を補助する。
- FAZ特定集積地区の設定
- 輸入関連事業者の集積を特に促進するため、1997年2月に全国のFAZで初めて「特定集積地区」を設定し、同地区で行われる輸入貨物流通促進事業に対して支援を行う。
- ファッション産業復興支援センター
- 震災で被害を受けたファッション関連の中小企業の復興支援及び製品の高付加価値などの高度化をサポートする施設として、神戸ファッションマート内に開設する(現在は、神戸ファッション美術館に移転し、リリースセンターとして運営)。
- 復興宝くじ
- 復興事業の財源に充当するため、兵庫県とともに、1995年4月に阪神・淡路大震災復興宝くじを、1996年7月に同協賛宝くじを発売する。
- ワールドパールセンター設立支援
- 世界の真珠の取引と情報発信の拠点として業界が主体を持って進めている、ワールドパールセンターの設立を支援する。
行政とのかかわり
1.復興への体制づくり
- 各区生活再建担当活動事業
- 被災者が仮設住宅から恒久住宅への円滑な移行ができるように生活支援連絡会などを開催し、関連機関との情報交換や解決困難事例の検討を継続的に実施し、解決を図る。「恒久住宅生活支援プロジェクトチーム」を中心とした横断的な組織の運営とプロジェクトチーム連絡会を開催し、よりきめ細やかな生活支援対策などの検討を行う。
- 神戸市災害対策本部設置
- 神戸市の地域に災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合において、協力に防災活動を推進するために必要があると認めるときは、市長は災害対策基本法の規定に基づき災害対策本部を設置するもので、神戸市の各行政組織における平常時の事務及び業務を基本とし、災害に即応できるよう定める。さらに、防災活動の基本方針を協議に区本部を設け、災害対策本部の各部との緊密な連絡を図り、それぞれの区域内における災害の実態に即した応急対策を実施する。
- 神戸市震災復興本部設置
- 阪神・淡路大震災による被害に対し速やかに総合的措置を講じるとともに、神戸のまちの復興を図る。
- 神戸市復興計画ガイドラインの策定
- 1995年6月末の復興計画の策定をめざし、復興計画を策定するにあたっての指針となる「神戸市復興計画ガイドライン」を1995年3月末までに策定する。
- 神戸市復興計画の策定
- 「神戸市復興計画検討委員会」において策定された復興計画のガイドラインに基づき、「神戸市復興計画審議会」を開催し、復興計画を策定する。
- 神戸の生活再建支援プランの策定
- 恒久住宅移転後においても、高齢者などが生きがいをもって、安心して自立した生活を送れるよう、地域における新たなコミュニティづくりと、被災者の一人ひとりの生活の再建に向けた総合的な支援施策を講じる。
- 生活再建本部設置
- 被災市民が一日も早く生活を再建できるよう支援するため、喫緊の課題として、「医・職・住」の中でも特に「住」の分野に重点的に取り組む。
- 阪神・淡路大震災復興基金設立
- 阪神・淡路大震災からの早期復興のための各般の取り組みを補完し、被災者の救済及び自立支援、並びに被災地域の総合的な復興対策を長期・安定的、機動的に進め、災害により疲弊した被災地域を魅力ある地域に再生させる。
2.市民への情報提供サービスの充実
- あじさいネットによる復興関連情報の提供
- 住宅・産業・港湾などの復興の概況や被災者向けの各種制度情報、広報誌紙の復興関連記事をFAXサービスにより提供する。また、同様の情報をキャプテン(ビデオテックス)、パソコン通信でも提供する。
- インターネットによる震災関連情報の提供
- 被災地だけでなく、広く海外へも震災関連情報を発信する。
- グラビア誌「神戸からの手紙」の発行
- 国内外からの復興の支援に感謝のメッセージを込めて、復興する神戸のまちと魅力を紹介する。
- ケーブルテレビによる震災関連情報の提供
- ケーブルテレビ放送で震災関連情報や復興への取り組みなどを市民生活に密着した話題とともに紹介し、市民意識の高揚、コミュニティづくりに資する。
- 広報こうべ特別号の発行
- 通常発行している広報誌に加えて表記の広報誌を発行し、被災者の生活再建に役立つ行政情報を提供する。
- 広報誌の市外郵送サービス
- 広報こうべ(1日号)、区民広報誌(15日発行)、広報こうべ特別号(随時発行)を発行の都度郵送する。
- 災害時広報連絡会(NHK、サンテレビ、ラジオ関西、Kiss-FM)
- 災害時にテレビ、ラジオ放送での円滑な情報提供を行うため、放送局と定期的に連絡会を設け、情報交換を密にし、重要事項の確認を行う。
- 自治会広報誌市政情報広告制度
- 自治会・町内会などの発行する広報誌に対して、市から市政情報を提供し、その広告料を支払う。
- 震災関連情報FAXサービス
- 被災者などが震災関連情報を、FAXによりメニュー項目毎に24時間受信できるサービスを行う。
- 生活応援ガイドブックなど情報誌への支援
- タウン誌などの生活関連情報、施設・制度案内、仮設住宅の工夫住宅復旧情報、こころと身体のケアなどをテーマとする仮設住宅入居者向けの生活応援ガイドを作成するにあたりアドバイスや情報提供などの支援を行う。
- 地域情報交流番組での情報提供(ふるさとステーション)
- 兵庫県広報番組「ふるさとステーション」において、市民が必要とする復興情報を提供する。
- 出前トークの実施
- 職員が地域に出向き、行政に関する説明、情報の提供を行い、市民からの意見・提言を受けることにより、市民と行政の相互理解を深める「出前トーク」を実施する。
- テレビによる震災関連情報の提供
- テレビ放送で震災関連情報や復興への取り組みなどを市民生活に密着した話題と共に紹介し、市民意識の高揚、コミュニティづくりに資する。
- ラジオによる震災関連情報の提供
- ラジオ放送で震災関連情報や復興への取り組みなどを、市民生活に密着した話題と共に紹介し、市民意識の高揚、コミュニティづくりに資する。
3.市民の総合相談サービスの充実
- 仮設住宅相談窓口設置
- 仮設住宅の照会・あっせん・相談などに個別的に対応する。
- 「くらしの110番」の開設
- 苦情の多いトラブルについてのキャンペーン的な取り組みとして、専門家の協力を得ながら集中的に苦情を受付処理するとともに、その実情について迅速な情報提供を行い、被害の未然防止を図る。
- こうべ安心サポートセンター事業
- 高齢者安心サービスやグループホームの入居など、住宅サービス利用に関する助言などを行うとともに、痴呆性高齢者や知的障がい者、精神障がい者の生活に関する問題について必要な相談・助言を行う第三者機関を設立する。
- 市外避難者の悩みごと電話相談
- 市外避難者が生活に関する悩みごとなどの相談を気軽に行うことができ、また、市政や生活再建に関する情報が容易に入手できるようフリーダイヤルによる電話相談窓口を開設する。
- テレフォンサポート
- 友愛訪問活動を補完するため、区ボランティアセンターにおいて仮設住宅及び災害復興住宅などのひとり暮らしの高齢者に対して、電話による安否確認を行う。
- 被災市民相談の実施
- 震災により市民に生じる様々な問題の早急な解決に役立てるため、被災者に身近な区役所などにおいて従来から実施している法律相談の回数を増やすとともに、新たに土地・建物、社会保険・年金、税務及び家庭問題の相談を設けるなど、被災者の抱える問題に対応した市民相談の充実を図り、市民生活の不安の解消と安定に資する。