被災者視点
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防災対策の“役割分担の意識”は
どうなっているのか?
近年、防災対策においては、国や自治体による【公助】だけでなく、個人や世帯を基盤とした【自助】、地域コミュニティを基盤にした住民による【共助】の必要性が高まっています。そんな中、さまざまな防災対策についてそれぞれ“誰”が主体となって行っていけばよいのでしょうか。
そこで、主な12項目の防災対策において、【自助】【共助】【公助】の各主体がどのような役割分担で担うべきかを、被災者に対して下記のように尋ねたところ、それぞれの項目についての役割分担の度合いが見えてきました。
自助 | 共助 | 公助 | ||
(例)地震計や雨量計の設置: | 1(割) | +3(割) | +6(割) | =10(割) |
例えば、【公助】に期待する割合が最も高かったものは、「津波時の防潮扉の閉鎖」や「津波注意報・警報の伝達」「広域避難場所の確保・整備」などです。一方、【公助】ではなく、【自助】で対策を行うべきだと考えられた項目には、「家具などの転倒防止」「個人住宅の耐震化」などが挙げられました。また、「地域の危険地域の見回り」や「高齢者などの防災弱者の把握」など、地域特性にちなんだ活動が要求されるものは【共助】が【自助】や【公助】と協力しながら行っていく必要性が認識されていました。
このように、災害を経験した人たちは「さまざまな防災対策について役割分担が必要だ」と評価しており、【自助】が中心にやること、【共助】が中心にやること、【公助】に期待することなどの、防災対策についての役割分担への意識があったのです。
- さまざまな防災対策について、【自助】【共助】【公助】の
役割分担が必要である - 地域特性にちなんだ活動が要求されるものは、【共助】が【自助】や
【公助】と協力しながら行っていく必要がある
Data.18
- [自助・共助・公助の役割分担の意識]